YAMAHA AX-10魔改造シリーズ。
私のプロジェクトのなかでもトップレベルの遅々進捗です。理由としてはいろいろあって、
- 進行中に課題が出てきてしまい、新規パーツが必要になる
- そのパーツの海外到着を待っていると遅延
- 忙しすぎ
とまあ、色々ありますが。(笑)
それでもノッソリーと作業はできるところだけ進めています。
電源給電系ケーブルの整備

ローカル電源系のケーブルの設置。裏側のパターンにはんだづけして、追加回路の電源供給を行います。

DECの代わりに新しく買った、性能のよいリレーを設置。
また、プリアンプ電源用の平滑キャパシタも新品の質のよいものへ換装します。
パーツがはまると見た目もそれっぽくなってきましたね。

メイン電源の平滑キャパシタも元へ戻します。
このブラブラしたケーブル群が「追加回路」へ繋がっていくわけです。
プリアンプ用のポテンショメーター各種
AX-10のシーリングパネル内に収納されていたボリュームつまみ: すなわちプリアンプ系のつまみノブは、ちょっと厄介な形状をしています。いわゆる「Dシャフト」「ハーフシャフト」なんですね。
このシャフト形状だと、とても厄介な事に、利用できるパーツが極端に限られていきます。例えば、プリアンプPCBに元々付いていたポテンショメーターは使えなくなってしまうので、代替商品を探す事になります。しかもステレオだから2連の商品で。

「Dシャフト」「2連」でポテンショメーターを探すと、

こんな風にインライン(端子が一列)のパーツばかりがヒットするのです。(嘘だと思ったら探してみてください)
つまり、2連でDシャフトというと、この手のパーツを使わねばならないということ。
これら、インラインの2連(Dual)というのが困った事に、PIN配列が非常に特殊なのです。
どれも楽器用で主流となったパーツらしくて、常識的に想像されるようなPIN配列ではないのです。そこで、個々のパーツのPIN配列図を入手して、どのような配線にしたらマッチするかを調査しました。

たとえばこれは6PINインラインBカーブ、50kオームのパーツなのですが、

配線の色分けをこのように整理して、プリアンプPCBへ配線を半田付けします。
同様に、以下は7PINの50kΩ/Bカーヴ/センタータップ付きのポテンショメーターです。

これも実態配線図を製作して間違えないようにして。

基板へはんだづけをします。


具体的に言うと、こんな感じでケーブル+コネクタがにょきにょきと生えている。

0.1inchピッチのインラインコネクタ配線を使って、このようにポテンショメーターへ配線をするわけ。
とても便利かつ簡単です。直配線の方が音質もよいようなイメージを持ちますが、実際のところはこうした実装の簡便さが接続の確実性を担保し、結果としてトラブルを抑制できたり、長期安定性を担保できたりするのです。直はんだ付けが良いとは限りませんよ。

こちらは3PINインラインのポテンショ。
・・・ということで、プリアンプPCBの準備はようやく整った。
これらを整えるにも、ポテンショメータやコネクタの到着を待たねばならなかったのです。数週間はかかるからね。
パワーアンプ用レギュレーターの見直し
先日仕上げたこの基板ですが、

試算したり、AIと壁打ちしたりすると、「このままでは色々と問題がある」ことが発覚。回路の見直しを余儀なくされました。
具体的に言うと、

一次DC入力には、DC+52Vプラスアルファがかかるのです。それに対して、付いている電解は50V品。わずか2Vですが定格オーバーしてしまいます。平滑キャパシタは、スパイクや突発的な電圧上昇に備え規定の電圧よりも高めのものを採用するのが定石です。つまり、50V品じゃダメってこと。
つづいて、

電源投入直後。3端子レギューレーターのVout側(2番ピン)は電圧が上がり切っておらず0V。
そう考えるとこのレギュレーターにはVin-Voutで最大52Vの電位差が生じます。一方で、ここのIC、LT-1083の定格ではIN-OUTの最大電位差(ドロップ電位)は30Vです。そこへ瞬間的とはいえ52Vを印加すると一発でICが壊れてしまうリスクがあります。
次に、

二次側の電位です。
トリマー RV1 を回せば基準電位が変わり、二次側の電位はいくらでも下げることは可能。ですが、それはトリマーを調整した上での話。トリマー調整前。たとえば、C2には50V以上の電位が掛かってしまうケースがあり得る。一方で、C2の耐圧は35V品が付いています。調整前では、一発でC2が破裂してしまうリスクがあります。
これらリスクを鑑みて、基板には改良が必要となりました。

- C1, C3の耐圧は上げています。C1は63V, C3は50Vとして、瞬間的な電位上昇にも対応できるように部品を換装します
- R1を増設。0.68Ohm / 5W品という小さな抵抗値。これをインサートすることで、C1へのチャージ(C1に生じる電位上昇)がゆっくりになります。
したがって、U1に瞬間的に52Vが発生するリスクはなくなるし、C2, C3へのチャージも緩慢になるから、耐圧不足によるケミコンの破裂や劣化も抑止できると思います。

で、そのためのパーツ到着を待っていたため進捗が遅いのです。
ようやくパーツ群が全て整いましたので、あとは完成まで一挙に加速できると思われます。
(ただし私が公私ともにヒマだったら、という条件つきで。)

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