MX-1000 Homage(ほまげ)。


Ver.A Rev.04でFixして、好ましく鳴る録音をあげてみます。
MX-1000Hはソースの選り好みが激しいです。何でも良く鳴るわけでは無いですね。Λも同様です。万能型では無いんです。
相性のよいソース


November
Haila
Take Me as I Am
Hey Kid
たまたまこのせとりで聴いたから、というのもあるのですが、もう音質なんてどうでも良くなってしまいました。これでいい。というかこれが良いです。ひたすら音楽が染み入ってきます。

ようは「歌モノ」が良いのですね。もちろん音場型の高音質録音が良いのは当然として、歌ものが良い。なんだか情感たっぷりに前に出てくるのです。ブレスが生々しく、生命感が宿ってる。
逆に、てんで駄目だったのは以下。
相性のよくないソース

George Crumb : A Haunted Landscape
Weisberg, NYP
超高ダイナミックレンジの生オケそのものの録音

William Bolcom : Symphony 4 & Session I
Slatkin, Saint Louis SO
PPでのホールトーンが素晴らしい音場録音
MXは微細な気配や雰囲気をはじめとするPPPの再現性が苦手です。音量を上げれば良いという問題ではないです。微弱で繊細な雰囲気と楽音を拾うのが苦手で、「何を演っているのだか」本当に判らなくなってしまうのです。
決して解像度が悪いわけではないのですが、ここが大型スピーカーとの決定的差異です。ポピュラー系しか聴かない人には判らないかも知れません。優秀なラウドスピーカーは音量を上げずとも、その辺が鮮明に聴こえます。帯域バランスや静的特性だけでは推し量れない部分です。
「振動板が軽くて磁気回路が強い小口径フルレンジ」はその辺が得意そう・・・という先入観や思い込みが出がちですが、現実はなかなか巧くいきません。フルレンジは必ずしも反応が速くはないし、微小信号に強いわけでもないです。
ANDROMEDA 再起動
悔いのない程度にはひとしきり、MX-1000HとMX-Λで視聴を行いました。Fix後に延べ50h以上は聴いたでしょうか。満足したので、MX… をすべて脇へ片付けて、ANDROMEDAを再起動しました。
miniDSPのセットアップをして、久々に音を出します。
WiiM導入以来、Andromedaを聴きたくて仕方なかったのですよね。

こっ・・・こんなに凄い音だったっけ??
あまりの凄まじさと心地よさに悶絶級・・・目眩と吐き気がします。(実際吐き気)
そうなんです、ヒト聴覚は時間を置くと正常な判断力を失うし、”慣れ”の問題もあるから、聴覚特性がハッキリ変動してしまうんです。だから、間を置かないダブルブラインドがどうしても必要なんです。
うかつにMXを「なかなかのスーパーサウンド」などと評してしまった自分を後悔しています。すみません。あんなのはゴミ。次元が違い過ぎます。
圧倒的・・・ひたすら圧倒的な音が出ます。
どこがどうこうと言う気すら起きません。はてさて、前からこんな音だったっけ?もしかしたらWiiM Ultraの導入が効果を示しているのか?それともコレがRoonということなのか?ちょっと判りませんので、また比較検証してみます。
おそらくRoon導入もWiiM導入も関係なくて、久々にAndromedaを聴いたから聴覚が麻痺しているだけだと思っています。 (WiiM解析編へつづく)

【この連載の目次】
- 次のスピーカーは奇行種を作ってみたーい
- チビ鬼ウーファーの再設計:MX-1000
- マトリックス用の板をオーダーしちゃった!
- MX-1000H (1)コンセプトと構造のご紹介
- MX-1000H (2)基礎設計
- MX-1000H (3)システムトポロジ
- MX-1000H (4)ボード加工図面
- いろいろなモノ、ぞくぞく着弾~
- MX-1000H (5)箱の組立手順
- MX-1000H (6)エンクロージャー材料も到着
- MX-1000H (7)木材にナンバーを
- MX-1000H (8)設計変更と木材ケガキ
- MX-1000H (9)中華パーツ着弾するが買物失敗
- MX-1000H (10)ボード二次加工開始~穴開け
- MX-1000H (11)トリマーで角穴を空ける手法
- MX-1000H (12)トゥイーターを選定するよ
- MX-1000H (13)バッフルのフラッシュマウント加工
- MX-1000H (14)フラッシュマウント加工の2
- MX-1000H (15)内部板材の二次加工
- MX-1000H (16)ミッキーさん耳加工
- MX-1000H (17)ミッキー耳貫通とバスレフポート
- MX-1000H (18)最大の角穴とマグネット干渉部のザグリ
- MX-1000H (19)ミッキー板の完成と、トリマー選びの大失態の話
- MX-1000H (20)左右スラントバッフルの切除加工、新トリマーよ頼む
- MX-1000H (21)スピーカー端子の穴!…とチョイ斜め削り
- MX-1000H (22)鬼目と爪付きをひたすら打ち付ける
- MX-1000H (23)仮組みをしてみる
- MX-1000H (24)マトリクスヘッド-組立開始
- MX-1000H (25)組立手順をチョイ変更
- MX-1000H (26)左右スラントバッフルを接着
- MX-1000H (27)面取り、ガスケット制作など
- MX-1000H (28)底板接着とインナー塗装
- MX-1000H (29)サブウーファーポートの成型
- MX-1000H (30)ヘッドのエッジカットと整形
- MX-1000H (31)ヘッドの下塗装、サブのボディ組立
- MX-1000H (32)サブの側板と、小鼻
- MX-1000H (33)ボディの組立完了
- MX-1000H (34)ボディとベースの下塗装開始
- MX-1000H (35)ひたすら研磨塗装研磨塗装研磨塗装…(以下略
- MX-1000H (36)サーフェイサーで塗装工程も佳境
- MX-1000H (36.2) 用のスピーカーベース
- MX-1000H (37)塗装の下処理がすべて完了
- MX-1000H (38)ボディをザラザラ・コンクリート調へ
- MX-1000H (39)ボディ仕上げとパッキン制作
- MX-1000H (40)マーブル塗装のジグ準備
- MX-1000H (41)鼻カッパー
- MX-1000H (42)大理石塗装:アンカーベース
- MX-1000H (43)大理石塗装:ヘッドブロック
- MX-1000H (44)大理石塗装:完了
- MX-1000H (45)研磨と塗膜補正
- MX-1000H (46)サブウーファー=ボディがほぼ完成
- MX-1000H (47)塗装と表面処理が佳境
- MX-1000H (48)表面加工が全て完了
- MX-1000H (49)トゥイーターの取付、フックアップ
- MX-1000H (50)アンカーベースにスパイクを
- MX-1000H (51)やらかした!ドライバー挿入不能
- MX-1000H (52)又やらかしたか! 今度は…!?
- MX-1000H (53)プレ実測用のXoverを組む
- MX-1000H (54)遂に姿を現した?
- MX-1000H (55)大きさ感を比べてみよ~
- MX-1000H (56)アメイジングな超低域
- MX-1000H (57)2way Xoverアライメント
- MX-1000H (58)アンプが燃えても工作はできる!
- MX-1000H (59)利用スキームについて解説する
- MX-1000H (60)インピーダンス計測
- MX-1000H (61)ついに始動 Ver.A音出し
- MX-1000H (62)ソースによる音質差が
- MX-1000H (63)剣の峰を歩くだと?
- MX-1000H (64)VerA-Rev01の測定
- MX-1000H (65)Xoverを改良してRev03へ。
- MX-1000H (66)低域改良して年越しだぁ
- MX-1000H (67)音質改良:VerAのFIX
- MX-1000H (68)VerAの空気録音
- MX-1000H (69)で好ましく鳴る録音
- MX-1000H (70)再始動、今度はネイティブマルチアンプにチャレンジ
- MX-1000H (71)裏蓋をバラす~ドライバ直結型へ
- MX-1000H (72)5ch分のケーブルを配線する
- MX-1000H (73)MTMのXoverを考察する
- MX-1000H (74)全体的なジオメトリを補償する
- MX-1000H (75)Ver.Bの確定、Ver.C, Dへの展開
- MX-1000H (76)Ver.Eの実力とフルレンジ単体の性能
- MX-1000H (77)最終回、けっきょくMX-1000Hとは何者だったのか?
- MX-1000H (78) Reboot! 久々のパッシヴXover Ver.A
- MX-1000H (79)パッシヴXoverの最終調整
- MX-1000H (80)サブウーファーフィルター後の最終特性

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