さぁー、改造後のアンプの姿が見えてきた。
回路図も書き終えた。
あとは、プリント基板のどの箇所からどのように信号線を入・出するか、その策定だけとなりました。
できるだけ既存のコネクタやランドを活かしたままで実装したいのですよね。その方が美観も良いし。

これが改造後の回路図です。パターン/回路を見切った結果です。
そして、[A]〜[L]で記号を振ったノードから、信号や電源の出し入れをすれば良いのです。
では早速、ひとつずつ入出力するノードとPCBの引出しポイントを確定していきましょう。以下、だいたい信号の流れに沿って説明しています。
node-A
node-Aとは、私が「PURE-DIRECT」と位置付けている端子です。すなわち。
[PURE DIRECT]ボタンを押すと、スイッチングTrも既存プリアンプも長大な信号経路もなにもかもをスキップし、直接NEW-プリアンプへLINE信号が飛び込むという仕掛けです。
今回、ターゲットにしたのは「AUX」端子。パターンと基板実装がシンプルで、綺麗な配線ができそうだからです。
この変更をすることで、INPUTセレクターを[AUX]に合わせても音が出なくなります。代わりに[PURE DIRECT]ボタンを押せば、他の一切の入力端子は無視されて、[AUX]の入力信号が最優先・最短距離でプリアンプへ入力されます。
前回分析で明らかになったTrスイッチャを私は高く評価しますが、その非線形なTr接点を「通さない」音もぜひ聞いてみたいのです。それがPURE DIRECT端子の信号です。

node-Aは「AUX+TAPE基板」です。
ピンクでマーキングした箇所のパーツをすべて抜いて破棄します。
入力抵抗と発振止めCは設計を尊重してそのまま活かしておく事にしました。

node-Aはパーツを抜いた上図ランドから取り出すというわけです。後段のパーツを抜いてあるから、信号線を抜き出してもロード影響はゼロです。
ついでに、ここの入力RCA端子は代替部品を見つけてあるので、ゴージャスな金メッキ(笑)端子に換装します。
node-B
node-Bとは。前記node-Aの「最優先ピュア信号」の信号ケーブルを、マザボで「受ける」ノードになります。
ちょうどCB101の信号がリレーの目的端子と直結しているので、CB101のランドを使います。

今回の改造のなかでも「肝」といえるCB101,102付近の接写。
この2つの直付コネクタは取り外してしまい、ランドだけを流用します。
オリジナル回路におけるCB101はメインボリュームからのピュア信号を受けるだけのコネクタでした。そして、CB102はプリアンプ(バランス+トーン基板)へ信号を送り(OUT)、そして受け取る(IN)というだけのコネクタ。
右側に見えているリレーは、そのバランス+トーン基板の回路をスキップしたり、バッファアンプ+プリアウトメインイン回路をスキップするという役割として働いていました。ですが、
今回の新回路では、
- コネクタも
- リレーも
従来とまったく違う役割で働いていただきます。パーツは同じだけれど回路が全然別物ということ

node-Bの挿入口です。CB101は抜いてしまい、そのうちのランド3つを使います。
従来はボリューム通過後の受け口でしたが今回はそうではなく、AUX入力をココ直結で受けます。リレーは、
- 従来回路=ボリュームやプリアンプ通過後の信号
- 新回路=INPUTセレクト後であり、ボリュームやプリは通過前
という大きな違いがあります。
node-C
node-Cとは、従来の「INPUTセレクターを通ってきた信号」の取り出し口です。新回路では、
PURE DIRECT(AUX)——–Relay—–+
+——Volume—–Pre
INPUT SELECT(C)———-Relay—–+
こんな関係性があるんですが。そのうちのCの部分ですね。AUX以外の入力信号の取り出し口です。

ここは素直に、このコネクタの取り出し口をそのまま使うことに。
ショートカットして途中のランドを使うことも考えましたが、結局ここが一番「キレイ」という判断となりました。
音質だけを最優先で考えるんではないんですね。仕上がりの美しさも尊重しています。
node-D
node-Dは前述のCの受け口です。つまり
PURE DIRECT(AUX)————Relay—–+
+——Volume—–Pre
INPUT SELECT(C)——-(D)—Relay—–+

マザボに載っているプリアウト前段バッファのパーツを幾つか抜きます(ピンク部分)。
そして、回路を無効化し、抜いたランドを使ってDの受け口を作ります。
×ジャンパーを一本抜いて、新たにジャンパーを追加すれば経路最短化できることが判りました。

印を付けたパーツはジャマなので抜く。
node-EとJ
node-Eとは、「新しいプリアンプ基板へ信号を送る端子」です。

CB102とRY102は使わないので抜いてしまいます。
空いたランドを使ってnode-Eを作ります。
ついでに node-J も。node-JはSubのPRE-OUTです。
これは無くても良いが。付けるとしたらココという意図。ジャンパーを1本抜いて、その穴を引き出し口にします。
このPRE-OUTを作っておくと保険になります。内臓のSub Wooferアンプが使えなかったときに、外部パワーアンプが使えるようになるという筋書き。最近はSub-OUTを付けたアンプが本当に増えましたね。ちなみにWiiM UltraにもSub-OUT端子が付いています。今後も使うことは無いですが。

ついでに、その右上にあるR201/R206を抜いておくと良いです。そうすると、バッファアンプへの給電が絶たれ、おかしな動作を抑制できると共に補助電源の余計な電力消費も抑制できます。

RY102は利用しないのでパーツを抜きます。
残しておくと接点が稼働して、おかしな動作になってしまいます。
node-F
続いて「ボリューム+ロジック基板」のnode-FとnodeGです。ここは素直にコネクタを排除し、そのランドを利用することにしました。これらコネクタは一般性のないハメ殺しなので付けていてもメリットはゼロなのです。

- node-F: メインアッテネータのINPUT
- node-G: メインアッテネータのOUTPUT
node-H
node-Hとは、すべてのNEWプリアンプ回路を通過した後の、マザボにおけるL/Rの入力ノードです。

入力抵抗とカップリングCを抜いてしまい、そこから入力することにしました。音質重視の施策です。
そのかわり、ここから入力するということは、「MUTINGが効かなくなる」ことも意味しています。MUTINGに利用さえれているスイッチングTrをスキップした位置だからです。ですが、このMUTEはGNDショーティングで実現しているため、負荷が読めず無くてもいいかなと判断しました。

・・・というわけで、最も入出力が集中するマザボのノード全容はこれです。
でもこれだけ整理してあると作業は極めて容易。
node-K, L
node-K, Lとは、どちらも電源の引き出し口です。
新しく追加するプリアンプとパワーアンプに対して給電します。
- node-K : サブウーファー用パワーアンプの電源リソース
- node-L : NEWプリアンプ用の電源リソース

このKとLに関しては、適切なランドの空きが作れません。このため、PCBの適当な箇所に風穴を開けて、そこからランドへはんだ付け接続して利用します。×の部分へ0.8Φの穴を開け、そこから導線を該当ランドへ誘導します。穴がランドから離れている理由は、そこにはパーツが有って干渉するからです。
以上です。
既存基板の何処から信号線を接合するかの設計がすべて終わりました。
あとは新設PCBを「どこへ」「どうやって」設置するのかの設計をするだけです。十分に空きスペースがあればいいけど・・・。
【この連載の目次】
- YAMAHA AX-10 (1)arrival
- YAMAHA AX-10 (2)分解、徹底洗浄
- YAMAHA AX-10 (3)PCB洗浄
- YAMAHA AX-10 (4)PCB徹底洗浄-後編
- YAMAHA AX-10 (5)回路アナリティクス-その1
- YAMAHA AX-10 (6)回路アナリティスクス-その2. 改造後のスキームを策定
- YAMAHA AX-10 (7)回路アナリティスクス-その3. 回路の改造ノードを同定する

フィリップス 電動歯ブラシ ソニッケアー 3100シリーズ (軽量) HX3673/33 ホワイト 【Amazon.co.jp限定・2024年モデル】
歯の健康を考えるのならPhilipsの電動歯ブラシがお勧めです。歯科医の推奨も多いみたいです。高価なモデルも良いですが、最安価なモデルでも十分に良さを体感できる。