MX-1000H(ほまげ)は最終塗装のフェーズです。
ボディはZARA ZARAに
ここで云う「ボディ」とは、頭部ではない、すなわち胴体の部分を指します。
胴体=サブウーファーのブロックを最終塗装していきます。
ヘッドブロックとアンカーベースは大理石調に仕上げたいのですが、ボディブロックはざらざらの、セメントというか、モルタルというか、とにかくそんな感じの仕上げにしたいと考えています。つまり、ツルツルではなくて意図的に凸凹ザラザラの塗面にしたいのです。そこで白羽の矢を立てたのが、その名も・・・

そのまんまかーい。
ZARA ZARAなBASEを作る。名が体を表していて実に分かりやすい。
同シリーズには「デコボコベース」「パリパリベース」等、表情の異なる各種があります。
この塗料でザラザラの下地を造り、上塗りで仕上げるというものです。こういうの俗にシボ塗装とも呼ばれますね。
準備


今回は、細かい部分を塗る絵筆(主にポートを塗る)と、20mmのハケを用意しました。今回は塗料のボトルに直接ハケを突っ込みますので、少し細めのハケが良いと思います。

塗料を開封してみましょう。
乳白色に見えます。これを見る限り、ザラザラしている感じは全くないですね。
そのママ塗ってはダメです。割り箸を突っ込んで、約1分間、十分に撹拌します。ザラメはボトルの底の方へ沈んでいるようです。塗ってる最中に沈んでいきますので、たまに割り箸で撹拌すると良いでしょう。
塗布開始/下塗り

もとから「デコボコに仕上げたい」ので、実に気がラクです。臆せずバンバン塗っていきます。
筆で擦るというよりは、筆をタッピングして叩くように塗ると面白いテクスチャになるようです。そのへんはお好みで。
それと、1回塗りではザラメが足りないようです。最低でも2回塗りすると、ザラザラが十分に付着してテクスチャが豊かになります。




かなりザラついてますね~。ザラザラ感だけは出ました。砂地みたいです。
こんな極端なテクスチャ塗装を(スピーカーに施工したのは)初めて。ANDROMEDA Gammaのメインバッフル塗装がこれに似てるけど、ここまで派手にデコボコはしていません。どちらかといえば、Alphaの石調・砂目の方がイメージ近いかな?
これで完了ではなく、この上からダイソーの「モルタル風塗料」を上塗りして、表情を豊かにします。
ダイソーのモルタル調塗装をバンバン盛る
さて、日を改め。
今度はその上から最後の仕上げ塗装をしてゆきます。

今回上塗りに使うのはこちら。ダイソーで在庫極小を買い占めしてきました。モルタル・コンクリート調の水性塗料です。これ、すごーく小さいの。50mLと書いてある。1ボトルにほんのちょっぴりしか入っていません。足りるかな?

塗布には、あらかじめ百均で買っておいたこちらの美容スポンジを使います。有孔スポンジですね。この粗目が良いんです。こいつに塗料を染ませてポンポンとタッピングして、塗膜に表情を出します。

塗料を開けてビックリ。これは大変な代物です。なにせ、粘度が高過ぎて傾けてもまったく落ちてきません。長期在庫で固まっちまったのかな?試しに他のボトルも開けてみましたが同じでした。どうやら「こういうもの」のようです。試しにそのまま塗布してみましたが、あまりにも粘度が高く乾燥が早い上にすぐ亡くなってしまいそうです。何と言ってもボトルから出てきません。
では、どうしたのかというと、けっこう多めの水(+25%以上)を投入してから、ひたすらシャカシャカと振りました。そうしたら、無糖ヨーグルトくらいの粘度にはなってくれ、傾けるとドロリとボトルから出てきました。この濃度で行ってみます。

スポンジは小さめに分断しておきます。
なぜって、このスポンジに吸引されると塗料が勿体ないから。(笑
2色使うので、結果、二分割しておいて正解でした。

まずは、ホワイトから塗ってみました。シボのザラザラ砂地がソフトに変わって、イイ感じです。まるでシチリア地方の白亜の壁面みたい。
ちなみに、この「上塗り」をしないと、ZARA ZARAに混入していた粒子=砂がボロボロと落ちてきてしまうのです。ですので、なんらかの上塗りは必須です。

その上から更にグレーを塗って、その上からさらにホワイトで”汚し”を入れて終わり。
一応これで完成です。ですが・・・ウ~ン、微妙~。
確かに、コンクリートブロックの表面がスレて白んだ感じは出ました。が、少々汚らしい(笑
ちょっと仕上げに繊細さが足りなくて、イメージ的に荒々しいんですよね。

どうでしょうね~、まさに「屋外什器」という趣。
もしかして、ホワイトのみの方がマシだったかな??
アパレルショップに行くと、よく汚し塗装/エイジング塗装されたアンチーク什器が置いてあるじゃないですか。まさにあんなイメージ。寄せているんだけど、リアルじゃなくて、なんとなく”あざとい””わざとらしい”んだよな。フェイクまるだしなんです。
まぁ、自作品は、頑張っても2勝1敗がいいとこですよ。取り敢えず、こんなもんで妥協しましょうか。幸いにして、モジュールは分離度が高いので、どうしても気に入らなかったら、後日再塗装は可能です。
ボカシを入れるとコンクリート風味が高まるみたいな記事も読んだので、ヒマがあったらやってみます。
”汚し”って思ったよりも難しいんですね。経験がモノを云うのかな?
ということで、これで終わりではなくもう少し微調整することにしています。
【この連載の目次】
- 次のスピーカーは奇行種を作ってみたーい
- チビ鬼ウーファーの再設計:MX-1000
- マトリックス用の板をオーダーしちゃった!
- MX-1000H (1)コンセプトと構造のご紹介
- MX-1000H (2)基礎設計
- MX-1000H (3)システムトポロジ
- MX-1000H (4)ボード加工図面
- いろいろなモノ、ぞくぞく着弾~
- MX-1000H (5)箱の組立手順
- MX-1000H (6)エンクロージャー材料も到着
- MX-1000H (7)木材にナンバーを
- MX-1000H (8)設計変更と木材ケガキ
- MX-1000H (9)中華パーツ着弾するが買物失敗
- MX-1000H (10)ボード二次加工開始~穴開け
- MX-1000H (11)トリマーで角穴を空ける手法
- MX-1000H (12)トゥイーターを選定するよ
- MX-1000H (13)バッフルのフラッシュマウント加工
- MX-1000H (14)フラッシュマウント加工の2
- MX-1000H (15)内部板材の二次加工
- MX-1000H (16)ミッキーさん耳加工
- MX-1000H (17)ミッキー耳貫通とバスレフポート
- MX-1000H (18)最大の角穴とマグネット干渉部のザグリ
- MX-1000H (19)ミッキー板の完成と、トリマー選びの大失態の話
- MX-1000H (20)左右スラントバッフルの切除加工、新トリマーよ頼む
- MX-1000H (21)スピーカー端子の穴!…とチョイ斜め削り
- MX-1000H (22)鬼目と爪付きをひたすら打ち付ける
- MX-1000H (23)仮組みをしてみる
- MX-1000H (24)マトリクスヘッド-組立開始
- MX-1000H (25)組立手順をチョイ変更
- MX-1000H (26)左右スラントバッフルを接着
- MX-1000H (27)面取り、ガスケット制作など
- MX-1000H (28)底板接着とインナー塗装
- MX-1000H (29)サブウーファーポートの成型
- MX-1000H (30)ヘッドのエッジカットと整形
- MX-1000H (31)ヘッドの下塗装、サブのボディ組立
- MX-1000H (32)サブの側板と、小鼻
- MX-1000H (33)ボディの組立完了
- MX-1000H (34)ボディとベースの下塗装開始
- MX-1000H (35)ひたすら研磨塗装研磨塗装研磨塗装…(以下略
- MX-1000H (36)サーフェイサーで塗装工程も佳境
- MX-1000H (36.2) 用のスピーカーベース
- MX-1000H (37)塗装の下処理がすべて完了
- MX-1000H (38)ボディをザラザラ・コンクリート調へ
- MX-1000H (39)ボディ仕上げとパッキン制作
- MX-1000H (40)マーブル塗装のジグ準備
- MX-1000H (41)鼻カッパー
- MX-1000H (42)大理石塗装:アンカーベース
- MX-1000H (43)大理石塗装:ヘッドブロック
- MX-1000H (44)大理石塗装:完了
- MX-1000H (45)研磨と塗膜補正
- MX-1000H (46)サブウーファー=ボディがほぼ完成
- MX-1000H (47)塗装と表面処理が佳境
- MX-1000H (48)表面加工が全て完了
- MX-1000H (49)トゥイーターの取付、フックアップ
- MX-1000H (50)アンカーベースにスパイクを
- MX-1000H (51)やらかした!ドライバー挿入不能
- MX-1000H (52)又やらかしたか! 今度は…!?
- MX-1000H (53)プレ実測用のXoverを組む
- MX-1000H (54)遂に姿を現した?
- MX-1000H (55)大きさ感を比べてみよ~
- MX-1000H (56)アメイジングな超低域
- MX-1000H (57)2way Xoverアライメント
- MX-1000H (58)アンプが燃えても工作はできる!
- MX-1000H (59)利用スキームについて解説する
- MX-1000H (60)インピーダンス計測
- MX-1000H (61)ついに始動 Ver.A音出し
- MX-1000H (62)ソースによる音質差が
- MX-1000H (63)剣の峰を歩くだと?
- MX-1000H (64)VerA-Rev01の測定
- MX-1000H (65)Xoverを改良してRev03へ。
- MX-1000H (66)低域改良して年越しだぁ
- MX-1000H (67)音質改良:VerAのFIX
- MX-1000H (68)VerAの空気録音
- MX-1000H (69)で好ましく鳴る録音
- MX-1000H (70)再始動、今度はネイティブマルチアンプにチャレンジ
- MX-1000H (71)裏蓋をバラす~ドライバ直結型へ
- MX-1000H (72)5ch分のケーブルを配線する
- MX-1000H (73)MTMのXoverを考察する
- MX-1000H (74)全体的なジオメトリを補償する
- MX-1000H (75)Ver.Bの確定、Ver.C, Dへの展開
- MX-1000H (76)Ver.Eの実力とフルレンジ単体の性能
- MX-1000H (77)最終回、けっきょくMX-1000Hとは何者だったのか?
- MX-1000H (78) Reboot! 久々のパッシヴXover Ver.A
- MX-1000H (79)パッシヴXoverの最終調整
- MX-1000H (80)サブウーファーフィルター後の最終特性

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