×

MX-1000 Homage(ほまげ)。
バリエーションの確認と音質評価もいよいよ佳境。

Ver.A→B→C→Dと聴いてきて、とうとう最後のVer.Eにたどり着きました。
本日も計測データの提示ばかりが続きます。グラフの見方が解らない方にとってはヒジョーに退屈きわまりない話ばかりですので早期離脱をお願いいたします。

Ver.EはDSPマルチアンプ構成かつ、フロントセンターをMTMではなくシンプルなMTの2wayとしたものです。

Xover調整

結論から先に書いてしまうと、「調整」は要らなかったです。周波数指定だけですんなり繋がりました。これは、帯域内線形性が極めて高いドライバを除き、非常に珍しいことです。

まずはLR2で繋いでみました。

3500HzのLR2です。クロス周辺がトップクラスに整っています。

続いて、周波数はそのままにLR4に替えてみました。

3500HzのLR4。こちらも整っていますね。間違い探しレベルでしか違いません。
ただしVer.Eではディレイを微妙にいじって接合の精度を高めました。おそらくもっともっと追い込む(例えばステップレスポンスの形状向上)事も可能ですが、一応これで実用になるでしょう。

そんなf特の形がほとんど違わないLR2とLR4ですが、その音質も僅差でした。LR4の方がわずかにフォーカスが合ってシャープで鮮明になりますが、代りに少し緊張感が出るようです。LR2は鮮度感はそのままに、少し柔らかめの雰囲気も出てきます。よりシャープな解像度を求めるならLR4。リラックスして聴きたいならLR2が好適といったところでしょうか。

これはLR4の時のBlendedを観てみたもの。500Hz未満は反射を拾っています。
どちらでも音質ではVer.C, D(フルレンジ生成りのバージョン)に大きく水を空けます。比較対象にならない感じです。CとDは聴く気になれません。

Ver.BとVer.Eではどうでしょうか?瞬時スイッチが出来ないので即答はしにくいですが、私には調整後のVer.Eの方が好ましく聴こえました。Eの方がリスニングポイントに寛容になるようなイメージです。また、広がり感や音像の隈取がさらに鮮明になったように感じました。

しかしせっかくこんなに沢山のドライバーが付いているのですから、それを活かすべくMTMで鳴らした方が1000Hらしいなとは思います(笑)どちらでも満足できる音質です。

フルレンジの特性

Ver.C、Dの時の特性も見せていないので、そちらも観ておきましょう。

こちらはVer.D。つまり、フロントがフルレンジ一発のときの特性です。
左右の差信号ドライバはOFFにしていますので、フルレンジ一発の特性に近いものです。2wayバージョンであるVer.Eに比べるとだいぶ暴れていますね。位相特性も怪しいです。

下図は同データ(IR)をREWに食わせてみたものです。

ほぼ同じ形をしており、再現性が良いことを表しています。
REWに同じものを食べさせると、最小位相特性やGDが簡単に見られるのもREWの良いところです。5kHz上のディップは、マイクがフルレンジの軸上を外れていることが原因と判っています。onAxisであればもう少しマシな特性になります。

あまりこういう測り方はしないのですが、35cmという近距離でTB W3-2141のonAxis特性を測ったものです。ドライバ素の特性に近いかな。

このドライバは小口径ということもあってフルレンジのなかではかなりマシな特性をもつ方ではありますが、それでも5kHzより上は分割振動の影響が見え始め、位相は怪しくなっていきます。リスニング地点では伸びてみえた高域は、10kHz以降でかなり下降してしまいますね。これはW3-2141の特殊なフェイズプラグの影響ということも判っています。普通に離れるとフラットになるように調整されているようです。もっと近づけば高域はもっと落ちます。トゥイーターを外してしまうと急に音像がナマって聴こえてしまうのはこの高域特性も関係しているかも知れません。

音質の感想

まさかこんなに違うとは。。。 というのは正直な感想。
DSPクロスオーバー導入により音質は大変革されました。

DSPクロスオーバーの方がパッシヴXover素子より優れている、という側面よりも、今回のマトリクスはシリーズXoverで理想スロープを描けないところとか、何より遅延設定がポイントになった気がします。

かなり時間は空いてしまったのですが、記憶を頼りに各バージョンを音質順に並べてみると・・・

Ver.E(LR4) >= VerE(LR2) > Ver.B >>>> Ver.A >>> Ver.D >> Ver.C
(EとBは僅差、お好みでという感じ)

 

次回。
いったん最終回(予定)となります。

MX-1000Hという存在を、もう一度サマライズしてみます。特に今回得られた「学び」と「反省点」についてまとめてみたい。


【この連載の目次】


シリコンパワー ノートPC用メモリ DDR4-2400(PC4-19200) 8GB×1枚 260Pin 1.2V CL17 SP008GBSFU240B02

Synology NASを拡張した時に入れたメモリーがコレ!永久保証の上、レビューも高評価。もちろん正常に動作しており、速度余裕も生まれて快適です。

フィリップス 電動歯ブラシ ソニッケアー 3100シリーズ (軽量) HX3673/33 ホワイト 【Amazon.co.jp限定・2024年モデル】

歯の健康を考えるのならPhilipsの電動歯ブラシがお勧めです。歯科医の推奨も多いみたいです。高価なモデルも良いですが、最安価なモデルでも十分に良さを体感できる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

投稿者

KeroYon

関連投稿

公開済み記事がやっとこさ半分…?

先月私はWordPressへの記事移行を完遂しました。 ただ、それは記事がフルオープンにできたという...

アルバムジャケット完全なる洗浄+脱臭に成功!

しばらく前から続けている、中古レコードの洗浄。特にカビていたアルバムジャケットの紙の復旧。 本日、と...

ブログテーマのスティッキーを封じ込める!

Sticky とはスクロールに追従せず固定される表示のUI用語です。 私のブログは現在、[ Cont...

ドフ巡りでめまいが…。

ひさびさ。 八王子大和田店にやってまいりました。 ハードオフ/オフハウス/ホビーオフ/隣接にブックオ...

脱臭〜脱出! 臭いジャケットにサヨウナラ

中古で購入したアナログディスクがカビ臭くて辛抱たまらん!というお話でしたよね。 レコードにカビは大敵...