MX-1000H (15)内部板材の二次加工

ほまげの制作です。
今日もいくつかの部材を加工してゆきます。

サブウーファー用内部バッフルの加工

サブウーファーの6th Orderは内部に隠されてドライバは外側から見えません。
「見えないから」ではなく「利用波長が十分に長いから」フラッシュマウントは要りません。なので加工は穴開けだけでよく、とてもラクです。

今回のW3-2108は、私には珍しく背面からの（逆転での）取付とします。なぜなら、その方が取付穴のザグり加工が不要で、単純円で済むからです。もう一つの理由として、W3-2108の背面はマグネットがデカくてバスケット構造も込み入っており、反転取付の方がエアフロー的に優位になる可能性があります。

今回の穴開けも回転ジグを使います。

対象の部材21はべらぼうに小さいです。
ですので、今回はトリマーを回すのではなく、下に敷いている21の方を回転させてくり抜きました。いつも通り、一度でくり抜くのではなく、3～4mmずつじわじわとビットを深めていきます。その方が刃のストレスがなく、また仕上がりも綺麗になります。

一番最初のアタリをつける時は、図のように刃を3mmほど、わずかに浮上させておきます。
無理に力で押し付けると刃が踊って大事故になります。
回転を開始したら、押し付けないでトリマーの自重を使って徐々に落ちてくるのを待ちます。そうすることで、綺麗に最初の溝の深さアタリをつけることが出来ます。
トリマが沈みきったら、そのまま回転させ、まず3mmの溝を作るわけです。あとはビットを徐々に突出させ、円がくり抜けるまで繰り返します。

美しく円が抜けました。
続いて、Rトリマービットに交換して、開口部を少しだけR取りします。

こんなRどり、必要ないんですよ。利用帯域が十二分に低いので、反射回折は問題となりません。フラッシュマウントもR取りも無意味です。このポートの気柱共鳴は11kHzくらいに出ます。見た目の良さと気休め程度の加工になります。

20番と11番の加工

次に、トリマービットを交換して角穴を開けていきます。

20番。

こちら20番も、対象部材が小さいので加工は大変です。
板そのままだとエッジが狭すぎてトリマーが直立しませんし。

前回と同様、上から角穴のジグを当てて、その直線に沿って溝を掘っていきます。
この辺まではとても巧く行っていたのですが・・・。

はい、角穴が開きました。
でも断面がかなりヨレてしまいました。理由はカンタン、少し横着をしたからです（トリム失敗の理由はたいがいソレ）

あれほど「刃を踊らせたら終わり」と言っているのに、横着をしてスタート時に刃が踊ったんです。結果、ジグが動いちゃったことに気づかず進行。ま、1mmくらい線がヨレて部材が使えないわけでもないです。ただのブレーシングで、見えない箇所だしね、

この失敗を受けて、次の11番は工法を変えてやってみました。

角穴のジグを使うのではなく、最適な幅の直線部材をジグにして、1辺ずつ丁寧に切除してゆくのです。しかも、溝を掘るのでなく、1辺を貫通するまで作業してしまいます。これを4辺に対してバラバラに作業します。

④という数字が見えるでしょうか。なんと、本番部材をジグにも転用するという暴挙。もし、作業中になにかやらかすと、④番部品もろともゴミになるというリスキーさです。

というわけで、１辺ずつ丁寧に切った11番がコチラ。
非常にキレイに開きました。
今回、大きめの角穴をゼロからトリムするというのも、自身初めてのチャレンジでした。
やはり、トリマー作業ってどれだけ多種の作業をした経験値を持っているかのナレッジの塊なのですね。という事に気づけたことは収穫でした。

前日の工程は、全部キレイに開きましたからパーフェクトゲーム。
本日の工程は、2勝1敗という感じでしょうか。

全部パーフェクトで、完全無敵とならないのはアマチュア工作ならではの弱点で、そして醍醐味でもあります。カンタンじゃないからこそチャレンジと達成の喜びがあるのですよ、DIYは。予定調和のカンタン工作になんの価値があるの？