ほまげに使うトゥイーターの測定・試聴比較をしたいです。
2本のうちこのテストで選定された1本が、本番環境に導入されます。
相変わらずの長文でお目汚し。記事を分割すると連載が100回とかになってしまうので内容ツメツメの記事になります、ご容赦。
さてまずは大型トゥイーターの方。メンブレンの美しさを見る限り、もうほとんどコレで確定なのですが。もし音質が大差ないのなら、やっぱり小型の方がありがたい。

良いマウンターも見つからないので、梱包に使われていた緩衝材をそのままマウンティングに使います。

ゴロンと脱落して痛めるのはイヤなので、両面テープ+マステで脱落しないように保護しました。

我ながらイヤになるほど神経質。わざわざターミナルを持ち出してきっちり結線してしまいます。こんな所もう少し手を抜けばいいのに、と客観的には思います。
DCオフセット保護用に、AEONの20uFをインサートしています。低域フィルターとしてはほとんど効きません。

で、測定/試聴準備が完了です。
Andromedaの結線をこちらへ移し替えました。


面倒臭いから、もうひとつの小型も一緒のバッフルへ付けてしまいました。
これで簡単に切り替えテストが出来ます。
テストはモノーラルです。なぜって、どちらのトゥイーターも1本ずつしか購入していないからです(笑

miniDSPで実験用のセットアップをします。こういう時、マルチアンプ/ディジタルクロスオーバーってスーパー便利ですよね。ONKYOのミニスピーカーを仮想ウーファーに見立てて、NEWトゥイーターでの音質比較や特性比較が、本当にカンタンに出来るんです。(この場合、ONKYO側のトゥイーターはほとんど鳴らないです)
これがPassiveだと、パーツ揃えたりそのたび結線を変えたりと、大騒ぎだと思います。
miniDSPは各種テストやドライバーのスクリーニングにも優れたスキームだということに気づきました。
測定してみる
まずは大型のメンブレンとウェイブガイドを持ったコチラ、



Woofer(ONKYO)側に0.1msほどのDelayを作ったら、わりとキレイにフラットになりました。
ブルー線がONKYOとの2way合成特性。
レッド線がトゥイーターの単体の特性です。
このとき、レッド線には4kHz, -6dB/octのハイパスフィルターが掛かっています。(1st.Orderってこと。)
次に、トゥイーター単体での特性を検証しましょう。

図のように、ミッドレンジ(ONKYO)をMUTEしたり、ハイレンジのCrossoverをディフィートしたりすれば、トゥイーターの素の特性を見ることが出来ます。

このトゥイーターの総合特性。
赤線はフィルターレスのときの特性。
黒線は4kHz, -6dB/octを入れた時の特性です。
ちょっと脱線しますが、いかがですか?1次フィルター。
アマチュアはよくトゥイーターにキャパシタ1個だけのフィルターを入れたりしますが、そのときの特性がこちらです。
どうでしょう、想像より「ぜんぜん落ちてない」「変わらない」のでは無いでしょうか?ちょっと乱暴な言い方をすれば、これだと有っても無くてもそんなに変わらないといえる位、差がないのです。つまり、キャパシタ1個だけのフィルタは帯域遮断能力が「ほぼ無い」とお考え下さい。
当然ながら、耐入力だけではなく、振幅偏位増大による歪、カラーレーションも大きめになります。ご当人は「スーパートゥイーター追加」の腹積もりでも、現実はスーパーでも何でも無かったりします。

インピーダンス特性。Fsは1.5kHz位のようです。
ハイエンドトゥイーターのような低Xoverはムリです。
【特性総評】
期待したほど、ハイエンドが伸びませんでした。高域端の伸びは不満です。ただ、想像していたよりは特性は平坦で、驚いたのが低域側がかなり伸びておりかつ盛り上がっている所です。これですと、Fsを潰した方が良いかな?と思いますし、また、この低域の伸びがあるからこそ、1次フィルターではスロープを落としきれないという特性になります。巧く使えば癖の無い音質が期待できそうです。
一見すると、使わない帯域までフラットに伸びていることは邪魔やむだに感じるかもしれません。しかしこれは、より低い帯域まで線形性が保たれていることの証明ですので、Xoverさえ工夫すれば優位点として働きます。
つづいてコチラ、小型のトゥイーターを検証します。



1次、かつ少しテキトーにチューニングをしただけではクロス周辺の深いディップを埋められませんでした。
原因は、このトゥイーターの低域側の落ち込みです。
ブルー線がONKYOを加えた2way時の特性。
レッド線がトゥイーター単体での特性です。
レッド線は4000Hz/-6dBのハイパスフィルターが掛かっています。
大型トゥイーターに比べると、ずいぶんスロープが急になって、フィルターが十分に効いて見えますね。でも、これってもともとトゥイーターの低域が早い段階から落ち始めているからなんです。

こちらは小型トゥイーターの裸特性です。
青線はフィルターレスで鳴らしたとき。
赤線は4kz, -6dB/octのフィルターを通したときです。
ラージトゥイーターに比べると、かなり低域の落ちが早めですね。
しかしフィルターの有りと無しで、あまり違いが出ないのは大型トゥイーターと同じです。
こうしたグラフを眺めて、
・4kHz, -6dB…などの「数字」になんの意味があるのだろう?
・4kHz, -6dB/octのフィルターは本当にクロス4kHzになるの?
と感じていただけたら、私は本懐です。
大型Aと小型Bのトゥイーターの特性を並べてみましょう。


この2つに適用する電気的フィルターは、同じモノでも良いのでしょうか?(いいわけないでしょ)
だから、Xoverのオプティマイズという概念がどうしても必要になるのです。
小型トゥイーターのインピーダンスです。

大型よりもさらにFsは高く、4kHzより低いクロスはとても無理でしょう。今回は高次フィルターが使えませんので、音圧特性的にもFs的にも、今回の使徒へは不向きです。最低インピーダンスは驚きの3Ω程度しか無いようです。Fsピークは低めです。低インピーダンスの対策はありますが、これを素のままで導入するのはムリでしょう。
試聴する
ちなみに、音楽視聴中にONKYOのバスレフ臭い音が気持ち悪くてガマンならなくなったため、ポートにトイレットペーパーを少し突っ込んで、ポート音速を下げてしまいました。当然、低域ががっくり減って痩せた音に…。ただ、替わりにぐっと自然で違和感のない音に豹変。[トゥイーターの評価には]好適な音質になったと思います。汚い中低域にマスキングされていると高音も判断を誤ります。
【大型トゥイーター批評】

イヤこれはビックリ。ONKYO D-072ってこんなに良い音だったっけ? …という感想。
Delayでフラットな特性に調整したことも効いたでしょうか?なんの違和感もなくスッと音楽が聞けてしまいます。出音はモノラル(Rchだけ)だけども。。。。
強いて言うなら金物のカナっぽさ、微粒子感は足りない。だけど他はほぼ及第点。例えば弦の美しさ。空気感や空間感を出す繊細さ。ヴォーカルの自然さ。かなりイイ線行っているとは思いました。モノラルなんで定位やステージは判りませんが、ステレオにしたときの期待が持てるような音感。
「問題なし」というのが総合判断です。
今回試聴に用いたせとり:(とばしとばし聴きました)
- Sophie Milman – Beautiful Love
- Norah Jones – Seven Years
- Terranova Lété Bonfils – La Praine
- Vangelis – Jerusalem
- Pink Floyd – Hey You
- Esbjörn Svensson Trio – Tide Of Trepidation
- Arthea – Rhomba Express
- Higher Primates – Phases
- Composers Quartet & Michael Rudiakov – Carter: String Quartet #1
- André Navarra – Bach (JS): Suites Pour Violoncelle 2
- Osvaldo Montes, Ciro Perez – Libertango
- Andreas Staier; Thomas Hengelbrock: Freiburg Baroque Orchestra – Bach (CPE): Harpsichord Concerto #4
高域の音質差がよく分かりそうな曲をピックアップ。
【小型トゥイーター批評】

こちらも特に問題のある音質ではありません。比較的素直な音質に聴こえましたし、少なくとも聞いていて違和感はありません。ラージタイプに比べると、ほんの僅か情報量が少なくなり、繊細感がなくなり、少しノペっとした感触にはなりますが、使えなくは無いようです。
以上ですが「大型」も「小型」もAndromedaのAlpha, Beta, Gamma、どの高域にも勝てません。
まあ当然か。そもそも高域だけを抜き出して音質比較をするのはムリがあるし、高域だけではAndromedaには勝ち目なしです。高域は中低域に、中低域に多大な影響があるので、トゥイーター単体での音質検証は難しいし、最高性能も出ないものです。ましてやこんな手抜き実装では・・・。

図のようなセッティングにすれば中華トゥイーターがMUTEされ、ONKYO 2wayオリジナルの音を聴くことが出来ます。これにより、ONKYOトゥイーターとの比較も可能になります。つまり三つ巴の対決です。
先にONKYOオリジナルを聴いておけば良かった。正直に言えば、ONKYOに元から付いているトゥイーターは問題外な感じでした。
選択結論
今回新しく準備した型番さえ無い中華製の無印トゥイーター。「大型」「小型」いずれもONKYOの元のトゥイーターよりはずっと良好です。ONKYOのトゥイーターコミでのONKYOオリジナルの音はのっぺりしていて、それでいて不自然で、べしゃっと潰れ、ジャリジャリして、チリチリもします。ただ出てるだけの高域。艶も色気も気配も分解もなく一挙に魅力のない音になってしまい長い時間聴いてられません。たかだか4kHzより上のトゥイーターだけで、これほど大きく全体印象が変わるというのは想定外で面白い体験となりました。本来なら4kHz未満のミッドレンジの印象が支配的だから、そんなに印象は変化しないものと想定していたんです。中華安物ですらこれですので・・・超高級トゥイーターへの投資は価値あり、ですね。
こんな手抜き検証でしたが、ポテンシャル比較や基本特性の検証には十分でした。どちらを選んでも致命的な欠陥は無さそうですが、
- 利用帯域内がより平坦である
- Fsも低く低域に余裕がある
- 能率が1dB高め
- インピーダンスが低すぎない
以上の条件から、大型トゥイーターを選択することに決めました。ほぼ出来レースでしたが。
小型も集中実装では捨てがたい所があります。が、少し音感の情報量が少ないこと、特性がピーキーである点が気になりました。なにより、裸で4Ωを切るのは引きすぎです。
1本しか持っていないことも相まって、敗残の安物トゥイーターは、行き場がなくなりました。
そうしたわけで、フロントセンターバッフルの加工は難度の高い多段フラッシュマウントで切除してゆきます。ねじが使えないんで接着になります。巧く付くかな~?
【この連載の目次】
- 次のスピーカーは奇行種を作ってみたーい
- Matrix: MX-1000の構想その2
- チビ鬼ウーファーの再設計:MX-1000
- MX-1000、圧迫感はどんな感じ?
- マトリックス用の板をオーダーしちゃった!
- MX-1000H (1)コンセプトと構造のご紹介
- MX-1000H (2)基礎設計
- MX-1000H (3)システムトポロジ
- MX-1000H (4)ボード加工図面
- いろいろなモノ、ぞくぞく着弾~
- MX-1000H (5)箱の組立手順
- MX-1000H (6)エンクロージャー材料も到着
- MX-1000H (7)木材にナンバーを
- MX-1000H (8)設計変更と木材ケガキ
- MX-1000H (9)中華パーツ着弾するが買物失敗
- MX-1000H (10)ボード二次加工開始~穴開け
- MX-1000H (11)トリマーで角穴を空ける手法
- MX-1000H (12)トゥイーターを選定するよ
- MX-1000H (13)バッフルのフラッシュマウント加工
- MX-1000H (14)フラッシュマウント加工の2
- MX-1000H (15)内部板材の二次加工
- MX-1000H (16)ミッキーさん耳加工
- MX-1000H (17)ミッキー耳貫通とバスレフポート
- MX-1000H (18)最大の角穴とマグネット干渉部のザグリ
- MX-1000H (19)ミッキー板の完成と、トリマー選びの大失態の話
- MX-1000H (20)左右スラントバッフルの切除加工、新トリマーよ頼む
- MX-1000H (21)スピーカー端子の穴!…とチョイ斜め削り
- MX-1000H (22)鬼目と爪付きをひたすら打ち付ける
- MX-1000H (23)仮組みをしてみる
- MX-1000H (24)マトリクスヘッド-組立開始
- MX-1000H (25)組立手順をチョイ変更
- MX-1000H (26)左右スラントバッフルを接着
- MX-1000H (27)面取り、ガスケット制作など
- MX-1000H (28)底板接着とインナー塗装
- MX-1000H (29)サブウーファーポートの成型
- MX-1000H (30)ヘッドのエッジカットと整形
- MX-1000H (31)ヘッドの下塗装、サブのボディ組立
- MX-1000H (32)サブの側板と、小鼻
- MX-1000H (33)ボディの組立完了
- MX-1000H (34)ボディとベースの下塗装開始
- MX-1000H (35)ひたすら研磨塗装研磨塗装研磨塗装…(以下略
- MX-1000H (36)サーフェイサーで塗装工程も佳境
- MX-1000H (36.2) 用のスピーカーベース
- MX-1000H (37)塗装の下処理がすべて完了
- MX-1000H (38)ボディをザラザラ・コンクリート調へ
- MX-1000H (39)ボディ仕上げとパッキン制作
- MX-1000H (40)マーブル塗装のジグ準備
- MX-1000H (41)鼻カッパー
- MX-1000H (42)大理石塗装:アンカーベース
- MX-1000H (43)大理石塗装:ヘッドブロック
- MX-1000H (44)大理石塗装:完了
- MX-1000H (45)研磨と塗膜補正
- MX-1000H (46)サブウーファー=ボディがほぼ完成
- MX-1000H (47)塗装と表面処理が佳境
- MX-1000H (48)表面加工が全て完了
- MX-1000H (49)トゥイーターの取付、フックアップ
- MX-1000H (50)アンカーベースにスパイクを
- MX-1000H (51)やらかした!ドライバー挿入不能
- MX-1000H (52)又やらかしたか! 今度は…!?
- MX-1000H (53)プレ実測用のXoverを組む
- MX-1000H (54)遂に姿を現した?
- MX-1000H (55)大きさ感を比べてみよ~
- MX-1000H (56)アメイジングな超低域
- MX-1000H (57)2way Xoverアライメント
- MX-1000H (58)アンプが燃えても工作はできる!
- MX-1000H (59)利用スキームについて解説する
- MX-1000H (60)インピーダンス計測
- MX-1000H (61)ついに始動 Ver.A音出し
- MX-1000H (62)ソースによる音質差が
- MX-1000H (63)剣の峰を歩くだと?
- MX-1000H (64)VerA-Rev01の測定
- MX-1000H (65)Xoverを改良してRev03へ。
- MX-1000H (66)低域改良して年越しだぁ
- MX-1000H (67)音質改良:VerAのFIX
- MX-1000H (68)VerAの空気録音
- MX-1000H (69)で好ましく鳴る録音
- MX-1000H (70)再始動、今度はネイティブマルチアンプにチャレンジ
- MX-1000H (71)裏蓋をバラす~ドライバ直結型へ
- MX-1000H (72)5ch分のケーブルを配線する
- MX-1000H (73)MTMのXoverを考察する
- MX-1000H (74)全体的なジオメトリを補償する
- MX-1000H (75)Ver.Bの確定、Ver.C, Dへの展開
- MX-1000H (76)Ver.Eの実力とフルレンジ単体の性能
- MX-1000H (77)最終回、けっきょくMX-1000Hとは何者だったのか?
- MX-1000H (78) Reboot! 久々のパッシヴXover Ver.A
- MX-1000H (79)パッシヴXoverの最終調整
- MX-1000H (80)サブウーファーフィルター後の最終特性

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