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待ちに待った、Clova WAVEが私の手元にも届きました。
本日はClova分解編、大長編! 飽き飽きすることを保証します。覚悟して最後まで読むか、それとも今すぐ離脱するか、今決めてください、たった今。

超ミントとは言えないが、薄汚れてはいない。問題なく利用できる個体が届きました。本件は、既にBay3さんがかなり先行されています。私はマネしているだけ。後追いで作業するとしても、パーツが揃うのに日数が掛かりますので、実際の改造はかなり先になると思います。

とはいえ。。。
楽しみにしていたので、開けちゃいました!(臓物を!)
本日は開腹と内部の様子を。徹底的に。

想像よりかなり小さい

到着したClova WAVEはとても小さな箱に入れられて到着して、度肝を抜かれました。開けたら本当にビックリするほど小さかった~。

いや、これでもClova製品の中では大きい方だし、高級機なのです。アニマル型はもっとずっと小さい。

大きさ比較でANDROMEDAの上に載せてみた~(笑)

MX-Λの上にも載せてみた~。
Λのヘッドとさして大きさが違いません。この小さなボディに2way + PRs + アンプが載っているというのだから、驚きです。
Clovaは4000円くらいの安いモデルが多いなか、このWAVEは当時14000円とかしたんです。いくら文鎮化したからといって、破格の安値で入手できました。ラッキーです。噂によると、このWAVEはなかなか音も良いという噂が?(モノラルだけど)
 

これより、臓物摘出手術をはじめる…メス!

・・・というわけで、先行しているBay3さんの出方を見てから後追いするつもりでしたが、楽しそうなので 辛坊たまらず私も開けてしまいました と。
開腹にあたっては、唯一のWeb記事であるQiitaのHaltyさん記事が猛烈に役に立っています。ありがとう。ただ、Qiitaさんも接写が多かったり記述が天だったり地だったりマチマチなので、結局自分で腹を開けないと理解できなかったところが多いのですよね。

天地をひっくり返します。底板のゴムシールは両面テープで貼り付いています。スパッジャーやブレードを挿し入れて、これを引き剥がしていきます。
 

こんな風に入ったら、もう大丈夫。手でぱりぱり剥がせます。

剥がしたら、両面テープが全面にねっとりです。このテープ痕も剥がしていきます。
 

WiiM Ultraでも活躍したホットガン。これで少しずつ温めながら、ちょっとずつ丸めて引き剥がしていきます。

剥がせました。(手前のカタマリがシール)
 

この底板カバーはLED光を透過するために半透過になっているのですね。
5箇所のネジを外せば底板カバーが外せます。
 

外れますが、フレキが突っかかって、引っ張っても外れません。まずはコネクタを外しましょう。図の黒いツメをマイクロドライバーやスパッジャーで引っ掛けて跳ね上げれば、フレキが外れるようになります。

外した後の図が、これですね。
 

外したねじ・ビスは忘れずケースに入れて救済しておきましょう。その辺に置いておくと必ず紛失します。
 

メインPCBの上にはPCBが透けて見えないようにシリコンラバー製のカバーが掛かっています。このカバーも両面テープで付いているだけですから、バリバリと剥がせます。基板を救済するなら慎重に。棄てるならばバリバリっと。
 

剥がれました。
 

ようやくメイン基板がご開帳です。当然ながら、なかなかの集積度。

この8方位LEDは点灯するとカッコ良いから救済したい気もしますが、どうせメイン基板を殺さないと臓物が入らないのであきらめます。

外さねばならない箇所に印を付けてみました。
つまり、外して外して外しまくらないと外れません。(謎)
コネクタもフレキもビスも残さず。
 

ココは黒跳ね上げタイプ
 

こちらは白跳ね上げタイプコネクタによって外し方が異なりますので、形状をよく見て判断する必要があります。
 

WiFiアンテナラインやスピーカーラインも残さず外す。
 

出た、隠しねじ。
これに気づかず、しばらく外せませんでした。シール裏に隠れていました。
 

決して力任せに引っ張ってはいけません。外すべき箇所を全て外せば、スルリとPCBが外れます。

PCBは2階建てになっていました。今見えているのが制御系。
裏側にはパワーアンプ+電源系が載っていました。
 

PCBを外すとこうなっている。
4個所のねじを外します。
 

外れました。輻射抑止に電磁シールが各所にペタペタと貼られています。
そうすると、この中間カバーも外れます。
 

中間カバーをひっくり返してみると、裏側にはバッテリーが貼り付いています。
うわ、大丈夫なのかよこのリチウムイオン。かなり膨らんでいるぞ。チェックしたらまだ液漏れはありませんが、危ないです。

バッテリーは産業廃棄すべく、引き剥がします。
 

そうすると、底部のパッシヴラジエーターがご開帳です。底から順に開けていっているので、天に見えてもこれは底部です。
 

ちょっとサラウンドがヨレていますね。スピーカーに見えるかも知れませんが、これは自発的な発音はしないパッシヴラジエーターです。中部に付いているウーファーの背圧を受けて低音域だけを輻射します。

ひっくり返して全体を見ています。
ウーファーが2~2.5インチに対してこのPRsは3インチ。底部に向けて円錐形状だから口径を大きく出来たんですね。

実はここまで分解すると、「スピーカーモジュール」だけを本体からゴッソリ抜き出せるのですよね。

モジュールをズルっと抜き出してみました。
 

モジュールを抜いた跡の筐体はこんな風になっています。Qiitaの記事写真では分かりづらかった内部構造がようやく判明。円錐の外周に無数のパンチ穴があいており、ドライバーからの音を周囲へ輻射できます。

図で見ると、こんな感じですね~ (お得意の3D)

やっと。ほぼほぼ全部バレましたね~。撮影も含めてこの間約20分。
 
 

WAVEのドライバー構成

本機のドライバー構成を図にしました。

高域は対角の2本のドライバーで指向性を稼いでいますね。どっちへ向けて設置しても音が良いという配慮です。部屋の中央に置いて、部屋の誰に対しても音声浸透度が高いという見方もできるかもしれません。
 

ちなみにこれ、トゥイーターと呼ばれるケースも多いんですけれども。売られているドライバの形態としては「フルレンジ」ですね。

 えっどこからどう見てもトゥイーターなんだけど。何が違うの?

確かに、こんな見た目のトゥイーターもよく売られています。

違いはずばり、コンプライアンス。トゥイーターは、指示系のスティッフが硬く、バックキャビティがあり、コンプレッションが掛かるから能率が高いのですね。能率を高くするにはそうする必要があるのです。
これに対してフルレンジ型はコンプライアンスを高めに取ります。VCもややロングトラベルで巻きその割に磁束利用率は下がります。つまり、同じように高域の再生はできても、能率がガックーンと下がるのです。おそらくこのドライバの能率は 80dB/1W 切ってるでしょう。
能率が低い代わりに、低域の入力を許容できるというわけです。ただ、入力ができるというだけで十分な低音が再生できるわけもありません。だから、中低域はその下のウーファー(というよりそちらもフルレンジに近いのかな)に任せていると思います。

2wayなんだけれど、2wayのクロスオーバーが異様に低いパターンと考えれば良いでしょうね。何Hzくらいが実効クロスかは測ってみなければ判りませんけれど。ま、呼び名はどうだって良いですね。ポイントは、ドライバ特性に見合った駆動の仕方をしなければならないということ。フルレンジだったら中低域を印加してよいが、純粋なトゥイーターなら中低域の入力はご法度です。

スキマからウーファーを写す。
 

フルレンジ箱の下部には円錐のディフューザーが見えます。
反射波で水平方向の指向性を稼ごうという構造。この手の反射を使ったエセ無指向性は特性は乱れるし音も汚くなります。全身が回折のカタマリになるため。回折が問題とならない低音以下(200Hz未満)だったらこの構造でも良いでしょう。

本格作業を開始するまでは、ボール紙でフルレンジを養生しました。うっかり指で触って潰してしまいそうだったからです。
 
 

バラせない、スピーカーモジュール

この件に関しては、Bay3さんがかなり先行検討されています。

自分で入手できれば、もしかしてトゥイーターブロックを開けられるのでは?という淡い期待がありましたが、Bay3さんはこの手の改造や実装が百戦錬磨。そんな安易な抜け道があるわけもなく。。。すべてが分析された通りでした。
接合ネジが付いているのですが、そのネジを全部外しても接合部がガッチリ接着をされているから、筐体の分解が不可能なのです。メンテナンス性ゼロ。解析や改造は拒絶されています。分解ができなければ内部ケーブルにアクセスできない。アクセスできなければルーターで穴を開けるしかない。ケーブルが何処を通っているかも判定できない始末です。どうやら、Bay3さんと全部同じ道を辿ることになりそうです。
 

ボリュームノブを前面に付けたい

実はココ、電源端子の真上にボリュームノブを2個付けられないか。狙っています。
ココがダメなら、天板か、底部に付けるしかありません。底部は嫌だな。穴だらけにしなければいけないし、ゴム足を付ける羽目になりそう。

ココです。この裏側。
タクトスイッチや基板が密集していてスペースはありません。しかし、撤去してしまえばなんとかなりそう。

測ってみたら、このパネル背面のクリアランスは、最大で16mmある。それに対して、小型2連ボリュームの奥行きが9mm。工夫すれば、ギリギリなんとかなりそう。それが無理なら、諦めて底部に配置し、調整はハメ殺しにします。(音量のみ、スマホで調整)
ここが成功するか失敗するかで、このプロジェクトの成否が決まるといっても過言ではありません。

あ、あとトゥイーター箱の分解ね、、、。そっちは穴を開けるしか?
難度はいっそう上がりましたが、オモシロテーマを与えられてWkTkが停まりません。

 つづく

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投稿者

KeroYon

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