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最近、アナログの音がますます、すこぶる快調なのに気をよくして、次々とアナログディスクをディジタイズしています。そのなかから、今日はいくつかをご紹介。

これはもう、何度リッピングしたのか判らないほど。ただのロックです。そんなに音質が抜群に優れているというものでもない。ですが、音が向上するごとに何度もリップしている気がします。今は本当、ベースとスネアの音がいいんだよな〜。むちゃくちゃ音階がはっきり分離するし、スネアの皮の感じもいい。必ずしも優秀録音盤でなくとも、音質向上が感じられるのは嬉しいものです。

ウチには「長岡鉄男の外盤A級セレクション」に掲載されているVinylが相当数あります。アナログ末期〜アナログ終焉後に駆けずり回り、死に物狂いで蒐集したもの。さすがに全部は無理でしたが、半分くらい(150枚?)はコレクションできていると思います。

これはそんな、A級セレクションのなかの1枚。
UNE NUIT DE NOEL A NOTRE-DAME DE PARIS(パリ・ノートルダム寺院の聖夜)
燃えちゃいましたねぇ〜、ノートルダム・ド・パリ。

これはそんなノートルダム大聖堂で生録された歴史的にも貴重な1枚。S/Nこそイマイチなれど、地獄の底に引き摺り込まれるかのような奥行き感と広大な空間感を味わえる名盤。

こちらはシュトックハウゼン、マニアには定番。LPにしては60分以上と無理やり詰め込まれていますが、低域がほとんど含まれないのでこんな芸当も可能になります。音楽としては魔術的、呪術的な内容。
ただ、残念ながらこれは傷モノなのですよね。傷物バーゲンで買ったモノなので、中にはこういう1枚が混ざっていても(数十枚まとめて買うのでいちいち盤質チェックなど行いません!)仕方のないことです。

応答波形を観てもハッキリと引っ掻き傷の痕跡が。実際に音を聴いても定期的な「プチっプチっ」という傷音が気になるレベルで入っています。ま、大量に持っていると、何十枚かはこういう「ハズレ」も必ず引きますって。

ところで見慣れていない方は、Lchだけに傷の痕跡波形が見えることが不自然に感じるかもしれません。しかし、高速で引っ掻いた擦り傷はV土手の片側だけにランディングして傷をつけますのでこれが自然です。
この傷音はA面のほぼ全域に渡って見られ(つまり長い傷)、B面には見られません。これだけ大量の傷跡だとスクラッチ除去は難しいのでこのまま諦めます。Roon(Qobuz)にはディジタルソースも転がっていますし。傷音が嫌ならそちらを聞けばよい。

こちらも外盤A級セレクションの3枚揃い踏み。久々に引っ張り出してきました。

こちらは仏Harmonia mundiのCarmina Buranaです。Vol.1も素晴らしかったがVol.2も素晴らしいです。元音場の埃っぽさまで再現しているかという、環境ノイズまで克明に記録されており、リアルな空間に超鮮明・高解像度な音像が浮かびます。こういう超一級のVinylを聴いてると、集めておいて本当に良かったなと思いますし、凡庸な録音やあるいは劣化した中古盤で音質評価することにほぼほぼ意味はないと感じました。

ただ・・・ AT-32EII MCでリッピングしています。自分が完全に満足していないカートリッジでディジタル化するって、どうなんでしょうね。。。私はどうも、AT-32EII – 33E系は好みでないようで、AT-F3IIやF5系の方が納得できる音質なのですよね〜。
リップするならDENON系カートリッジに付け替えてからやるべきか?
 

RR-12, Däfosです。
泣く子も黙るオーディオファイル御用達、かつ、超入手困難です。
これをMint盤で持っているというだけでも自慢。状態のよいものはおそらく市場に無いでしょう。
ちなみに、Rykos盤は無惨な音質に変わっているので別物と考えた方がよいです。

幾多のCDもハイレゾストリーミングも、これに比肩する音はなかなか出ないですね。勝つのが難しい音源です。
 

MISA ESPIRITUAL – AIRTO’S BRAZILIAN MASS です。
本当に、久々に聴きました。若い頃はこれを死ぬほどタンテに乗せた。(といっても50回くらいでしょうが)そのくらい、A級セレクションのうちでも特に好きな1枚です。録音の素晴らしさもさることながら、その音楽の素晴らしさ。です。John AdamsのHarmoniumと並んで、紹介してくれた鉄男師には感謝してもしきれない、そんなレコードです。

そして、久々にコレから出てくる音に涙が出そうです。なんという曲の素晴らしさ。そして、このディスクからこれほど素晴らしい音を聴いたのはおそらく初めて。ANDROMEDAが完成してからアナログでこれを掛けるのが初めて。素晴らしすぎる。超高分解能。キラキラとシャープに空間へ散乱・分離する楽音。凄まじい切れ込みと迫力、音の美しさ。ため息が出そうです。そして、その優れた音質がこの音楽本来の素晴らしさを下支えし、一層昇華させます。生きているうちに、これを、こんな音で聴ける日が来るなんて・・・!! やっと本物のMisa Espiritualを聴けた気がする、一期一会の体験でした。

もちろんB面も素晴らしいのですが、若干俗っぽいところもあり。このディスクはなんといってもA面です。生ぬるい音楽の外見を根底から覆すほどのエネルギーと破壊力に満ち満ちており、オーディオ用途でなくても必聴。音楽への視点と視野もガッと広がること疑いなしです。

素晴らしい音源ですが、残念ながらストリーミング配信系では聴けないしCD化もされていない、つまり入手困難なのですよね。

・・・と思ったら、ナント、YouTubeへ映像付きで上がっていました。音質はラジオ並みに劣化してしまいアナログの良さの片鱗もありませんが、音楽の素晴らしさの一端は伝わるかもしれません。

 
今日ご紹介したなかで、Vinylはもちろんのこと、CDやストリームすら「入手困難」なのは:

  • MISA ESPIRITUAL – Airto’s Brazilian Mass
  • Mickey Hart, Airto Moreira, Flora Purim – Däfos
  • CARMINA BRANA Volume2

他はストリーミングサービスを漁れば出てくると思います。

今日まで知りませんでしたが、A級セレクション全3巻のうちの第1巻/第2巻が復刻されているんじゃありませんか。随分と高くなってしまったけど。SACDが付録されていると考えればこれでも安いのかな?

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12件のコメント

  1. 長岡鉄男の外盤A級セレクションですね。
    たくさんお持ちですね。
    うわさだけは聞いていますが、
    音場感がすごそうですね。

    1. > hkhk321さん
      コメントありがとうございます。
      私が蒐集を始めた頃には、すでにアナログ末期で在庫の枯渇が始まっており、血眼になって漁り買い集めました。
      危機感でしたね、2度と入手できなくなるという…。
      バイト代は全部アナログディスクの収集に費やしてしまいましたし、入手できなかったものを後年になって海外から個人輸入したものも多少あります。

      結果・・・本当に現在でも入手不可能な音源があるのですよね。ストリーミングですら音源化されていない。それくらい、マイナーなものが多かったのだと思います。
      今では、当時買い漁っていて本当に良かったと思いますし、もっともっと貪欲に収集しておくべきだったという後悔もあります。
      凡百のオーディオソースでは出ない音が出せる皿ばかりです。
      アナログで音質を極めようと思ったらまずソースの整備、これは昔も今も変わりません。

      1. この間、ジャズを聴きに行ったのですが、
        生のジャズはCDとは全然違いました。
        サックス、ベース、ドラム、ピアノが混ざり合っています。

        CDは、例えばソニーロリンズがサックスを吹いていると、
        他は抑え気味に聞こえます。
        ソニーロリンズがよく聴こえるから、売れるということなのでしょう。

        録音、ミキシング、マスタリングの工程を見たのですが、
        ミキシングの細かい工程の中に、各楽器の音量のバランス調整という
        項目があります。
        ここでサックスだけ、クローズアツプしている気がします。
        本来は生のドラムとかは、けっこうな音量でたたいていそうです。

        他にも、気づく点がありますが、音がごちゃまぜでもいいから、
        生っぽく録って、加工を少なくしてマスタリングまでしたもの、
        生演奏ぽいものを聴いてみたいですね。
        手に入れてみたいですね。

        1. >hkhk321さん
          ジャズを聴きに行ったというのは、先日ご紹介されていた吉祥寺のサムタイムさんですね?
          あそこは現場が非常に狭いから。
          ほとんど目の前で聞くようなイメージですね。
          定位も音像もへったくれもない音で聞こえるのは当然、あそこの音を音質の基準に考えるのは危険です。

          部屋が狭いんで、一次残響音の時間も短く音量が飽和・混濁してしまいます。なんといっても楽器の中へ頭を突っ込んで聞いてるような距離だから混然一体と聞こえるも当然かと思います。
          私がハマのBarBarBarという所でJazzを聴いた時は、聴取とステージがそれなりに離れていたので楽器の分離感もそれなりにありましたよ。

          我々が普段聴くのはスタジオ録音。もしくは広いホールでのライブ演奏がほとんどですから、狭いジャズクラブのそれとは天地ほど音質が違います。さらには広いライブホールではSRを使うことが当たり前ですし。一言で「生」といっても生音の定義が不鮮明になります。

          ただ、Jazzの録音が生演奏の音場と違う・・・というのは仰るとおりで。

          Jazzの録音は、ワンポイントステレオ録音なんてしていないです。
          個々の楽器に近接で2本・・・・ほとんどの楽器、録音では1本のみ。
          つまり、楽器に頭を突っ込むような近接場で「モノーラル録音」したものなんです。
          それを、会場の反響や雰囲気だけを捉えたアンビエントマイクのステレオと、ミキシングで巧みに「ステレオ風」に仕立てあげたのが、Jazz録音の「ステレオ」「定位」の正体です。

          ただし、ほんのごく一部ではJazz畑でも(私の持っているような)ゲテモノ、本物のステレオ録音がなされたリソースが存在します。しかしそれはウルトラレアなのだと考えてください。

          1. なるほど。ご教授ありがとうございます。
            確かにサムタイムは近接そのものです。
            その分、迫力はすごいですが、、、、、、、

            次はもう少し広いところで聴いてみます。
            おすすめのところとか、ありますか。
            ジャズバーって似たような広さな感じですし。

            ぜひ、適度な広さの生音を聴いてみたいですね。

          2. >hkhk321さん
            そうなんですよ、ジャズバー・ジャズカフェというと、だいたいが手狭でほとんど目の前ですね。
            そして間近だから迫力がすごい。それに、そういうジャズバーだって「生」は「生」です。
             
            だから、そうしたクラブ系の「近い」ジャズに浸ってる人はオーディオでも頭突っ込んだような音を目指すんですね。
            音場はどうでもよいから、音が間近へぶっ飛んできて、張り手されるようなもの。
            具体的にいうと、JBLのダブルウーファーとか。そっち方面へ行かれる方がとても多い。
            (もちろんそれも生だから否定はしません)
             
            ただ、「ディスク」「録音」というと、そういう狭いクラブのものはほとんど無いってことです。
            そもそもジャズバー以上に近接のモノラルマイクで録ったものを、適当に左右へ割り振った「擬似ステレオ」を聞かされているのだから。それがジャズクラブと同じ音になぞなりっこない。ジャズクラブと似たような音を出したければとても偏った….加工の激しいタイプのオーディオにしていくしかないです。(そこと同じ音が収音されていないんだから)

            オーディオは所詮幻影だから加工して理想像に近づける方がよし、とするアプローチの方も、多いですね。
            まず自分の中に理想とする音のイメージがあって、それへ近づけていく努力ですね。強い加工食品です。
            スパイス、トマトソース、油とぶっかけていって、自分の理想の味に加工するんです。
            (私のアプローチと真逆です)
             
            広いところっていうと、、、そうですね、私も経験は浅めなのですが、コットンクラブとか。
            blue noteはいいんだろうけど、さすがに敷居が高すぎて・・・(汗)
            有名なPIT INNでも、サムタイムよりは離れてますよ。
             
            手っ取り早いのは、ジャズバーじゃなくとも本格的なジャズライブに行ってしまうことですね。
            そのかわり、箱の広さ次第ではPA付きかも知れないけれども(笑)
             
            Cotton Club:
            https://www.youtube.com/watch?v=Gii55i9xMfk

            Blue Note:
            https://www.youtube.com/watch?v=nQufZEijRmc

  2. ありがとうございます。

    なるほど。近接の人はあの雰囲気を
    目指すわけですね。
    あのうるささは、家ではちよっと(笑)

    となるとジャズバーの広いところですね。
    ブルーノートは高そうです。
    新宿ピットイン、よさそうです。
    コトンクラブはじめて聞きますね。
    調べてみます。
    まずはここらへんから、当たってみます。

  3. はじめまして、いつも素晴らしい記事を公開していただきありがとうございます。私はQobuz配信中の外盤A級プレイリスト公開を最近始めた者です、よろしくお願いします
    ご紹介いただいたうちDäfosが配信されていましたのでリストに加えました、ご笑覧下さい(今もQobuzをお使いでしたらですが)。
    私の耳・装置で評価はとても無理と感じましたので、原盤との違いなども是非記事にしていただければと思います。

    1. >Madatoshさま
      ご訪問いただき、またコメント誠にありがとうございました。
       
      ああ、確かにQobuzにもDäfos上がっていますね!
      でもディジタルのストリーミングで上がっているのはだいたいRykodiskなので、これもそうなんじゃないかなと想像されます。スペクトルを比較すればすぐに分かりますので、後日見てみますね。
       
      Qobuzは契約はしているのですが、Roon経由で視聴しているため、ご紹介のプレイリストは見つけられませんでした。申し訳ありません。

  4. レーベル Mickey Hart Collection とありますので、それが販売元Rykodiskで出てるのかもしれませんね。比較記事楽しみにしております。そのレーベルからは第3集/299番 The Apocalypse Now Sessions/Rhythm Devilsも上がってます。
    Roon経由だとプレイリストが見られないんですね、意外な盲点ですね。

    1. >Madatoshさん
      こんばんは。
      “Mickey Hart Collection”ですか。
      もしかすると純正のマスターテープから起こし直したものかもですね。少し期待が持てます。
      すみません、まだスペクトルの比較までは出来ていませんが、Qobuz盤もかなり凄い音がするというところまでは掴んでいます。音は僅差でVinylの方が上。
      そのうちもう少し論理的な比較をします。もしかしたらRykodiscじゃないのかもです。(ウチは物好きにもRyko盤の「CD」も持っているのです)

      あ、The Apocalypse Now Sessions/Rhythm Devilsも有りますねえ。
      早速、ブックマークさせていただきました。
      実は私も最近書籍を見ながら(少しずつですが)蒐集できなかったA級セレクションの落穂拾い。Qobuzの中から少しずつ拾っています。
      ご紹介いただいたのもそうだし、To Drive the Cold Winter Awayとか。The Human Holidayとか。私の所有してないものも結構転がっていて、助かっています。

  5. 私はA級セレクションは30枚ほどしか持っていないのでQobuzの存在はありがたいです。
    KeroYonさんの記事やこんなやり取りが目に留まった人が聴いてくれて、それでレーベル側もやる気を出してくれて配信作品も増えたらいいな、などと大それた事を妄想しています。
    やはり聴かれないと配信取り下げもあるようですし。ではでは~

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