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アンプをバラして徹底洗浄する〜。・・・その続きです。

今回は最初から、なにもかも「徹底的に」と決めているのです。とにかくバラせる範囲はすべてバラして、徹底的に綺麗にする。必要な箇所はレストアする。なぜって、「自分で長く使う」と決めて買ったアンプだから。ただしあくまでもサブね。

例によって「自分のためのメモ」原稿ですから、膨大な写真の羅列と説明が続き、退屈です。
アンプの分解に興味のない方は「特に」ここで離脱をお勧めします。

 

前回、かなりの部分までバラせて清掃もできたのですが、「本丸」の部分はまだ手付かずなのですよね。

  • マザボ(パワーアンプ基板)
  • フォノEQ+LINE-IN基板
  • CD専用バッファ基板
  • REC OUT基板

この4枚は「ロの字」を形成していて、強固に接合されていて外せません。マザボには放熱フィンもくっ付いている。本日はこれらを分解清掃します。

まずは終段パワートランジスタのねじを回して放熱フィンから外します。パワーTrは矢印の位置にスパッジャーを差し込んで軽くこじればパキっと外れます。シリコンシートが経年劣化でカピカピになっており、Trと固着していたというわけですね。放熱シートまたはグリスの交換は必須です。

パワーTrはゴージャスな銅製ビスが使われていました。(メモ)

パワートランスも重くてジャマなので外してしまいます。外してしまえばシャシー清掃ができるし。

この電源トランス接合にはM3のねじが使われていました。この重量物にM3は若干心許ないが・・・。ここに限らず、「シャシー直付け」のパーツにはだいたいM3が使われていました。(と、覚えておけば現状お戻しが楽になります)

ついに「ロの字」のPCB4枚のみが残された状況です。マザボのねじを外していきます。

この、ブリッジ脇の部分だけ、長尺のビスが使われていました。逆に言うと、それ以外はだいたいM3です。

そして、この部位のビスだけ付いていませんでした。付けないでよい設計なのか、それとも誰かが屠った跡か。(私が見る限りにおいては手を入れられた形跡はありません)

マザボは「特に」油分を含んだ埃が大量に堆積しており、汚らしい感じですね。これは徹底洗浄してみたい。

PCBのネジを全て外しても基板は動かない。まあ、見れば大体構造は分かります。バイアスTrが引っかかっている。裏側にメンテナンスホールがあるので、これを外して見てみましょう。

外れました。

まあ、見た通りです。温度補償用のバイアストランジスタが放熱フィンに密着しており、その基板がつっかえて基板が外せない構造になっているわけです。

結論としては、マザボは放熱フィンと一緒に外すしかない。

放熱フィンのサポート金具のボルトは外しちゃう。(とにかく何でも外してしまえばよい)

上から+ドライバーを突っ込めば放熱フィンは外せます。上記の4箇所。

やはりここもM3。シャシーに結合するボルトはすべてM3。

外れた。ごそっとシャシーから丸ごと外せます。

そして、個々の放熱フィンも外す。

シャシーがバラせたので、清掃可能に。

作業開始前に念の為、平滑キャパシタの電位も測っておきましょう。放電されているかどうか。

ま、そうですよね(笑
負荷ブロックに接続されている以上、ものの数分もすれば電源キャパシタは完全放電されてしまうのです。

放熱シリコンシートは完全に硬化・固着しており、放熱フィンから剥がせない。爪で引っ掻くと、柔軟性がない消しゴムカスのようにボロボロ・・・

スクレイパーであらかた削って・・・

こいつで拭き取る。中身はほぼIPAです。

楽勝でピカピカに。

ついでに、バラしたシャシーも洗浄します。(清掃じゃなくて、洗浄ね。)

シャシーは鉄板製。防錆コーティングがされているから簡単にはサビが出ませんが、サビが出るのはこうした「切断面」です。だから、そこを少し研磨してサビ落としをしておけば、あと10年は延命できます。

非常にキレイになった。完全バラシをしないと、ここまでの洗浄は出来ないです。

さぁ、残るは「ロの字」に組まれた4枚のPCB。こいつらをバラすか、バラさないか。どう見てもバラせなさそうだが・・・。

CD専用バッファ基板も、M3のボルトで止まっているようです。(メモ)
止めているといっても、GND接続用のターミナルに対して、ですが。

「CD専用バッファ基板」と「REC OUT基板」を接合しているのはこのコネクタのみ。
マイクロドライバーが簡単に挿入できるので、ここは難なく外せました。

問題はこの部位のコネクタ。「REC OUT基板」+「マザボ」間。

こいつさえ外せれば、後はなんとかなりそうなのです。
このコネクタはマイクロドライバーを挿入してこじれば開けれれるタイプということは判明しているが・・・。

背の高いパーツが前方を遮って、作業を邪魔するのです。この印を付けたキャパした2本を外してしまえば何とかドライバーをインサートできそうだが・・・

そこでしばし逡巡。パーツを外すべきかそれともこのまま洗浄すべきか。基板がロの字に接続された状態で満足な洗浄はできない。かといってパーツを外すのも・・・

しかしどのみちターミナルやリレーなど、いくつかのパーツは外す計画なのです。思い切って平滑キャパシタを外してしまいました。

外れましたね。ついでなので、周辺の背の高い電界キャパシタは全部外してしまいました。

そうすると、例のコネクタが外せます。矢印の位置にマイクロドライバのマイナスを入れて徐々に押し上げる。

まずはREC-OUT基板を外せます。

そうすると、残りはこの3箇所のコネクタ。
「フォノEQ+LINE-IN基板」と「マザボ」間の3箇所です。

全部がバレました。

フォノイコライザ回路はこの部位でした。
「フォノEQ+LINE-IN基板」の見えない部分へ隠れていたのです。

なんでこれがフォノイコと判るのかって?

パターンを追うまでも無いんです。このICに近接している4つのキャパシタね。手前のは333Jと書いてあるでしょう。333は33000pFです。このくらいの容量はNF型フォノイコライザカーブの時定数くらいでしか現れない常数なんですよね。長年オーディオをやっていると、そんなことまで判るようになってしまいます、望まないのに。

そしてこれは、最初はイコライザー基板と勘違いしていた、実態「CD専用バッファ基板」。

このアンプは各入力に独立したOPアンプバッファが設置されています(その理由は後日)。そのなかでも、CD専用の入力は

飛び抜けてゴージャス

なのです。「入力ひいき」と呼んでも過言では無い。この世代のアンプって、「CDを最優先」設計が目立った時代ですよね。例えば、アンプなら「CD DIRECT」という優先スイッチがあったり。CD入力端子だけが金メッキターミナルだったり。(このアンプもそうです)

CD INPUTだけが基板が独立しています というだけでも贔屓がわかるが、

  • OPアンプが片チャネルに1個使われている
  • 入力のDCカットキャパシタが高品位
  • 電源のデカップリングキャパシタが高品位
  • 素子数が他入力のバッファとぜんぜん違う

など、目に見えてのえこひいき。そういう所にも設計世代の古さを感じてしまいますね。今やCDそのものがオワコン(メディアも。ハードも。)。だから

  • 現代では、アンプの入力に [CD] [TUNER] など表記されるモデルは少なくなり、
  • [LINE1] [LINE2] [LINE3]… とフラットに表記される機体が多くなりました。

「CD専用バッファ」のみ、電源のデカップリングにMUSEの1000uF/16Vが奢られてる・・・だと?? あり得ないです。最初、「アマチュアが改造したのかな?」と思いました。でも、ランドを確認したら改造の痕跡はありません。(改造の有無はランドのハンダ状態を見ただけで一発で判ります。)

入力段のDCカット・カップリングCはELNAのRBD・・・! これもあり得ない。しかも利用は「ここだけ」なんです。他の入力端子のCはNichiconの汎用品だから、大変な格差社会。

OPアンプも片chに1個(2ブロック)使われている。他のチャネルよりも「強力」「ゴリゴリとした」「力強い」音を狙った形跡があります。

OPアンプには、[JRCの2068DD] というローノイズ低周波用OPアンプが採用されています。OPアンプは各入力で共通しているようです。これは今買っても200円/個はする、準高級品。それが、数える限りでも9個も使われている。

「考えられないコスト投入」がされています。

普通に考えれば、バッファは各入力には必要なく、全入力で共通「1個」でよいはず。それを、なぜこんな独立バッファにする必要があったのか? ・・・その理由は次章(次稿)で説明します。

スピーカーターミナルも外しました。これをぶった斬って流用してもいいんだけれども。やはりもう少し高級感のあるものへ換装したくなり。廃棄することにします。

こんなふうに「背の高いもの」「ジャマもの」を排除すると、PCBのクリーニングがやりやすくなっています。

悪名高い(?)DEC製のリレーも外しました。分解して接点清掃もいいかもしれないが、メンド臭い。持続性や確実性もない。換装します。

換装するリレー候補はOmron製。モノタロウから取りました。型番は G2R-2A4 DC24V です。

基板を洗浄する前に、矢印の部分。バイアス調整用トリマーの紙カバーを作って養生します。トリマーに溶剤をぶっかけるのは御法度、です。扇動体の導電グリスが溶け出して接触不良になり、最悪は電流調整不良で終段は簡単にトビます。

ところでマザボ上にも、ELNA RBDの大型がポツンと1個・・・! 大容量です。
パターンを追ってみると、+B電源のローカル電源でした。このパワーアンプは途中までは単電源で動くACアンプなので、そこの給電へ使われているようです。

バラしと準備ができましたので、各PCBを徹底洗浄していきましょう〜。
 

クイックドライクリーナーをぶっかける時は、戸外でバケツを使って実施しました。基板が大型なので・・・。

綿棒は・・・100本は使ったでしょうか。いや、もっとか。

「洗浄」や「清掃」という単語よりも「研磨」という単語がしっくりきます。綺麗になるまでひたすら「磨き上げた」のですね。どのPCBも表裏ともピカピカです。

あれほど埃/油脂まみれだったマザボもピカピカ。
バスジャンパーには腐食が残ったままですが、ここは放置しました。研磨で輝きを戻すことも可能ですが、二次劣化を懸念してやめました。

フォノEQ + LINE-IN基板も。美しい。

REC OUT基板も。便宜上、「REC OUT」と呼んではいますが、AUXやTAPE系の入力バッファが並んでいる基板です。

これほど綺麗になってしまうと、元には戻れない。
あの汚い姿のまま利用することが想像できませんね。我慢がならない。
 

  • 完全バラシ
  • 完璧清掃

がこれにて完了です。

 

さて次回。次回からが「本題」に近い。

  • ブロックダイアグラムの分析と配置
  • 回路考察
  • ワイアリングとコネクタのストラクチャ

を読解し、記述していきます。まずはこれをやらないと「大改造」ができない。

  • どこから信号を取り出して
  • どう改造するのか

を再設計するのです。

このアンプは特殊な設計をしている箇所があるので、面白いこと請け合いです。乞うご期待。

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投稿者

KeroYon

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