KENWOOD LS-11ESを骨までしゃぶるシリーズ~
今回はスピーカー本体側の最後の作業をやっていきます。
フックアップワイヤー加工
全てのリカバリーができたので、いよいよ「お戻し」をしていきましょう。
まずはフックアップワイヤー6本の加工処理からです。

途中省略(笑) 完成後(笑)
あいもかわらず、3way / 4way のワイヤリングは地獄です。
終わったんじゃ無かったんかぃ。Andromedaの終焉の次は3way市販品のマルチ化で、結局は同じようなことやってます。
ミッドレンジのカバーカップは、元のワイヤーがエポキシっぽい接着剤で封入されており、そのままではワイヤーの張り直しができません。エポキシをマイクロドライバーで突っついて、すべて除去します。相手がポリカーボなので完全密着はしておらず、何とか完全除去できます。除去したらギリギリ新ワイヤーがファストン込みで通せました。

通せたら、同じようにエポキシで封入します。現状戻しするときもたぶん取れるでしょう。
ドライバー取付とフックアップ
ワイヤーの準備が出来たら、ドライバーへの結線と共に、エンクロージャーへドライバーを戻していきます。

このスピーカーシステムは表からドライバーを挿入するが、ネジ止めは裏側からするタイプ。写真では写真だから明るく写っていますが、実際には薄暗いというか真っ暗で、手探りでネジ止めしていきます。ランタンやヘッドランプ等の照明付きで作業したほうがやりやすいでしょう。
作業してから気づきましたが、ウーファー→トゥイーター→ミッドレンジの順に作業した方がやりやすかったです。なぜかというと、ミッドのリアエンクロージャーカップが地味にジャマだからです。

ミッドだけは、最初にドライバー取り付け。ミッドに対するワイヤリングは後からやります。ウーファーとトゥイーターは予めファストンを取り付けてしまって大丈夫です。
また、バッフル表面からドライバーを抑えつけながらのネジ止めになりますから、どうしてもメクラ作業になります。このときミッドにはメタルネットが付いていませんから、ドームを潰してしまわないように慎重に作業しなければなりません。

吸音材の設置
もとの吸音材の取付にはタッカーが使われていました。
普段でしたら吸音材を接着してしまうのですが、現状戻しを考えてタッカーを使う事にします。といってもタッカーの手持ちがない。

DAISOでタッカー買ってきました。300円也。ホチキスをタッカー代わりに使ったことはあれど、本物のタッカーを使うのは初めてです。


タッカーは持ってないんだけど、昔使ってたタッカーの歯だけはなぜか、持ってます(笑)

元のフェルトも勿論使うのですが、全体的に不足していて共鳴が酷いので追加します。手持ちのニードルフェルトを少し消耗します。

取付完了。簡単ですね。下半分がニードルフェルト。上半分が元から使われていた粗毛フェルトです。この写真を撮った後、上半分のミッド・トゥイーター周りにアコースタスタッフも少量充填しました。全体の1/5位かな。
これら吸音により、Qaはかなり下がったと想像できます。もともと低音は不足ですが、更に低域端は丸まって出づらくなったと思います。低音の量よりも、致命的な「音の濁り」の方を対策すべきと判断しました。
事故発生
ここで、トンデモないミスが発覚。
両サイドに追加したブレーシングに、リアポートが接触するんですよ。これじゃ裏蓋を閉じられません。しまった~。気づくのが吸音材を取り付ける前。ドライバーを取り付ける前だったら、ルーターで削ればラクでした。
でも、今さら内部を粉まみれにしたくありません。
被害最小限で済むであろう「手ノコ」で切り欠きを作りました。(下図参照)

こんな感じ。これでめでたくポートが干渉せず、裏蓋を取付できます。なんだか「お遊び」だと手抜きだし慎重さにも欠けるから、色々と決定的なミスをしがちですね。
縫合
最後に、ぶらぶらしてるフックアップワイヤーをスピーカー6端子へ結線して、縫合します。


Xoverを撤去したことで、アッテネーターの所に風穴が空いてしまいました。そこは一円玉に両面テープを貼って塞いでいます。

これで受け側(スピーカー本体)の作業はすべて完了です。
ただし、これへの送り出し側の作業がまだまだで・・・。
例によって、6ch分のクロスオーバーへの結線や、アンプからの結線方法を考えなければなりません。
またゼロからワイヤーを這わすのは地獄なので、Andromedaへ向かっている6ch結線を流用してなんとか繋げないか、結線方法を画策中です。アイツらはゴツいYラグなんだよな…。
次回は、準備が出来たのでまず実装状態での各ドライバーの裸特性を実測し、代替Xoverのオプティマイズを考えてみたいと思います。手持ちのパーツだけで巧く行くか??
【この連載の目次】
- またドフゴミを買ってしまったよシリーズ: LS-11ES(1)
- LS-11ES(2) つるしのまま測定して聴いてみるよ
- LS-11ES(3) 中身を徹底的に晒そう
- LS-11ES(4) クロスオーバーの実態を解析してみるよ
- LS-11ES(5) 劣化したサラウンドの軟化処理と、効果を見てみるよ
- LS-11ES(6) ミッドレンジは徹底して磨け/なぜなら魂柱だから
- LS-11ES(7) ウーファーの特殊性を考えてみる
- LS-11ES(8) え〜い、もう側板を補強しちまえ
- LS-11ES(9) 大改造/まずターミナルを作り替えてみるよ
- LS-11ES(10) 大改造/フックアップと吸音処理
- LS-11ES(11) REWで擬似無響計測~
- LS-11ES(12) 実装状態での素特性を測っておく
- LS-11ES(13) 大改造/XoverのSimを追い込む
- LS-11ES用にスピーカースタンドの改造をしてみた
- LS-11ES(14) 大改造/chat AIにXoverオプティマイズのやり方を
- LS-11ES(15) 大改造/有孔ボードでXover制作開始
- LS-11ES(16) 新パッシヴXoverが完成ですよ?
- LS-11ES(17) 大改造/嘘だろぉおおお?
- LS-11ES(18) 大改造/改良後を色々聴いてみよう~
- LS-11ES(19) miniDSPで大化けか、KENWOOD
- LS-11ES(20) 灯りを点けましょ、ウーファーに

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