KENWOOD LS-11ESを骨までしゃぶるシリーズ~
Fsが下がらないよ ?(笑)
Fsが高すぎるLS-11ESのウーファー。
少しでもFs, Qts下がらないものかと、例によって20Hzのブレイクインを6時間実行しました。といっても6chパワーアンプに信号を繋ぎなおすのは億劫(おっくう)。
そうだ、ウチにはAVアンプ(ほとんど使ってないけど…)があるじゃないかということで、そちらのフロントchにウーファーを繋いでブレイクインを実施しました。

(ぷるぷるぷるぷるぷるぷる)
ブレイクインには20Hzのサイン波、振幅はウーファー定格のXmax程度を使います。
最初、-32dBくらいのボリューム位置で慣らししていたんですが…アンプの天板を触ると、みるみる怖いくらい加熱していきます。こりゃアカン。そこで-3dBほど(-35dB)に下げたところ、振幅は足りないのですが発熱は安定してきましたので暫くこれで行きます。それでも相当に熱いですけどね。。。アンプの電流耐性は低域にいくほど厳しくなる特徴があり、20Hzの連続信号というのは、アンプにとって、普通の音楽ではあり得ない程の過酷な利用条件になります。なので、
ラウドスピーカーのブレイクインには最低 200W/4Ω 位の、電流容量が大きなハイパワーアンプを使いましょう。
小出力でも放熱器の大きなパワーアンプなどはそれに准じます。
真空管アンプとか、小出力アンプとか、脆弱なアンプでブレイクインしてアンプが壊れても責任が持てません。
で、、、、 ブレイクインしても、Fsは下がらない・・・(笑)
Fs = 83Hz と Fs = 79Hz でした。ブレイクインしてももう全然下がらない。
もうとっくに慣らしは終わってるお年頃ですもんね、後はスパイダーを交換するとかお得意の質量負荷するとか、思い切ったことをしない限りはこのままでしょう。
ただ、このスピーカーは(少なくとも音質については)”現状お戻し”も狙っているため、改造はせずこのままで”何とか”します。
背面スピーカーターミナルの制作
さて、大改造の準備・前段として、まずは背面のスピーカー端子板を交換をしていきます。今は2×1のターミナルが付いてますが、コイツを2×3合計6端子のマルチアンプ対応ターミナルへと交換します。理由は以下の通りです。
1) 元クロスオーバー回路と、新クロスオーバー(高級パーツ/オプティマイズド)の音質差を試したい。
2) マルチアンプ駆動とし、徹底的にリニアライズしてみたい。
小面積に6端子つけられる適当なターミナルカップ、なんて売っているはずもなく。なので自分で作っていきます。
最初、強度面から合板も考えたんですが、あまりにも厚すぎるし。3mm厚のアクリル板で妥協しました。強度はやや心許ないですが、これより厚いとキレイに切るのも大変だし。
パーツが届きましたよ~

これらもタダではありません。
ゴミスピーカー(幾らだったか、書けないくらいゴミ)に、こんなにコストを掛けてると、疑念とジレンマが湧いてきます。結局、このアソビは安く付いていないのではないか??
もう買っちゃったのだから、そうした疑念は振り払って、加工していきます。

日本の会社から買うのは楽しい(笑) このアクリルプレートは小林さんという方が検品してくださったみたいです。品質に対する誇りとアピールを感じます。

私は「アクリルカッター(Pカッター)」というモノを使うのは初めてです。これまでは、デザインナイフを駆使して必死にカットしていました。それでも、かなりの切れ込みを入れてから割るのでキレイにカットできていました。アクリルカッターは皆さん褒めているが、果たしてどんな代物なのか?

いや…コレは!! 楽ですね。カッターナイフに比べると遥かに省力化です。
皆さん言っているとおりで。カッターというより、ノミを使っている感覚です。一定の溝が掘れて、その溝の堀りカスがキレイに出てきます。
カンナくずのような綺麗な削りカスがこの刃物の優秀性を示しています。これはいい。力も要りません。

注意すべき点としては、入刀部です。入刀部は引っかかって歯が入れられないから、どうしても浅くなってしまう。だから溝が進んだら途中で前後を入れ替えて、入刀部を再度歯入れするとキレイに切れるでしょう。
1/3まで掘れたら、力を入れて折るのだそうです。私は図のように板切れで挟み込んで割りましたが、このように直線が出るシッカリした添え物をつけて折るのが良いと思いました。

2枚の部材を切り出せました。部材ができたら、ターミナル等の穴を打つ部分をけがいて行きます。

凹型のターミナルカップだと狭くて取り付けが大変です。がバッフル穴が大きいので、平板ならば6ターミナルでも余裕です。


Φ4.0mmで取り付けられるターミナルというのは、楽ですね。AndromedaではΦ8くらいで大変でした。

元のXoverネットワークは、ターミナルカップでつっかえて取り出せません。半田を外せば別ですが。
なので、ターミナルカップ側(表側)から、まるごと取り出してしまいました。

今後、実験中はすべてのクロスオーバーは「外付け」になり、さきほどの6端子ターミナルへ繋がれるわけです。つまりAndromedaと同様の構成になります。
これによって、外付けXoverは「オリジナル」「改良版」「補償込のDSP」の3種が試せます。
コンプリートシステムとして使うより、色々試せてちょっぴり楽しいです。
フェイクパネルを作って取り付ける
さて、アクリルが加工が終わったら。
… 今回のアクリル板は透明なので、その裏側に充てがうフェイクパネルを印刷します。

こんな風に型紙作ってね。(ヒマやね~)
LOW / MID / HIGHと書いてあると、混乱しないで地味に便利ですよ。


紙には先に穴開けときます。
穴を空けないと、紙がひしゃげちゃうよ。



裏板にも取り付けしてみると、紙が締まります。
おお~、これは。。。

なかなかのルックス。
気に入ったっ。
オリジナルより良いんじゃね?
オタクだね〜(笑 でもそこがイイのよ
メタルメッシュを補修する
ついでに、歪んでしまったミッドレンジの金網:メタルネットも補修しました。下図のように、やや潰れているだけでなく、端面がほつれてしまっている部分があります。これをラジペンで補正します。


完璧には行きませんが、そこそこ綺麗にはなりました。問題はこれを戻すかどうか、です。ゴムのりを除去するのが面倒くさいな。
さらにオマケ。バスレフポートを塞ぐのに、ちょうど良い口径の物は無いかな?と探していて、これを選びました。調味料のビンです。


口径がちょうど良いので、この瓶にフェルトを巻いて緩く塞ごうと思っています。最終的には、(准)密閉型にしてLTを狙っているので。まあ、だいぶ先の話ですが・・・。
今日はココまで。
【この連載の目次】
- またドフゴミを買ってしまったよシリーズ: LS-11ES(1)
- LS-11ES(2) つるしのまま測定して聴いてみるよ
- LS-11ES(3) 中身を徹底的に晒そう
- LS-11ES(4) クロスオーバーの実態を解析してみるよ
- LS-11ES(5) 劣化したサラウンドの軟化処理と、効果を見てみるよ
- LS-11ES(6) ミッドレンジは徹底して磨け/なぜなら魂柱だから
- LS-11ES(7) ウーファーの特殊性を考えてみる
- LS-11ES(8) え〜い、もう側板を補強しちまえ
- LS-11ES(9) 大改造/まずターミナルを作り替えてみるよ
- LS-11ES(10) 大改造/フックアップと吸音処理
- LS-11ES(11) REWで擬似無響計測~
- LS-11ES(12) 実装状態での素特性を測っておく
- LS-11ES(13) 大改造/XoverのSimを追い込む
- LS-11ES用にスピーカースタンドの改造をしてみた
- LS-11ES(14) 大改造/chat AIにXoverオプティマイズのやり方を
- LS-11ES(15) 大改造/有孔ボードでXover制作開始
- LS-11ES(16) 新パッシヴXoverが完成ですよ?
- LS-11ES(17) 大改造/嘘だろぉおおお?
- LS-11ES(18) 大改造/改良後を色々聴いてみよう~
- LS-11ES(19) miniDSPで大化けか、KENWOOD
- LS-11ES(20) 灯りを点けましょ、ウーファーに

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