サヨウナラ、iTunes / Apple Music 。
長年使っていたApple Music (旧iTunes) は、年々不快なだけでなく害悪と言って良いアプリに変貌してしまいました。数ヶ月前にすっぱり決別しました。
今回はiTunesの代替アプリに選んだ、XLDを使ったCDのリッピング操作をご紹介します。
・・・といっても、とても簡単なプロセスです。

XLDのセットアップ
まずはリッピングのための初期セットアップを行いましょう。

XLDを起動後、上部メニューから[XLD] [設定…] と操作。

[CD読み込み] のタブ。
お好みの設定にしてください。よく分からない場合は、初期設定のままで大丈夫です。

[一般]タブ。
取り込み先 / 変換先のフォーマットを決めます。
私はノリでALACとしていますが、ここは一般性でFLACにしておけば良いでしょう。
次に出力先のフォルダを決めます。
ダイレクトにNAS上もいいでしょうが、私はローカルフォルダ上に一旦保存し、メタデータを整えてからNAS上へ置くようにしています。
CDを読み込む
初期セットアップが終わったら、取り込みたいCDをドライブへ挿入します。

取り込むディスクメディアを選びます。
上部メニューから [ファイル] [オーディオCDを開く] [メディア名] を選択。

ディスクがロードされると上記画面になります。トラック名が表示されなかったり内容が不満な場合は、[メタデータを取得]を押して選び直してください。
準備ができたら [読み込む] を選択します。

該当パスがない場合は、パスの選択画面になります。
保存先を指定して[開く]を押します。

リッピングが開始されます。
完了したらさきほど指定したパスにファイルが現れます。

変換が終わるとログが残ります。
エラーが生じた場合は何かの役にたつかもしれません。
リッピングが終わったファイルはMetadatics等を使ってタグ付けします。
が、ほとんどの場合はXLDのCDDB情報だけで十分な場合が多いでしょう。
取り込んだファイルに不満がなかったら、Roonのターゲットフォルダへコピーします。
放っておけば、Roonが勝手にファイルを認識してライブラリへ登録されるでしょう。
Apple Music 自動起動を防ぎたい… 失敗
ところで、このリッパーを動かす過程で、1回1回必ずゴミアプリ「Apple Music」が自動起動してしまうわけです。どうにかしてこれを抑制したい。
いつも通り、チャッピーを相手にこの課題をクリアすべく、試行錯誤を繰り返しました。
結論だけ先に言うと、現段階最新OS「Sequoia 15.6.1」においてこの抑制は困難でした。多くのユーザーがこの問題:Apple Musicのウザい自動起動の抑制に取り組んでいます。しかし最新OSはそれらをすべてリジェクトし、なにがなんでもMusic (iTunes) を使わせる方針のようです。
まずチャッピーの助言にしたがって導入したのが「noTunes」というアプリ。
その名の通り、Apple Music/iTunesの勝手な挙動をフックして無視させるという常駐アプリです。

インターネット上ではこのアプリを使ってMusicの勝手な挙動を抑制できたという大量の報告があります。しかし一方で、Sequoia 15.6.1上でこのアプリは起動してUIを提示することすらできない。すなわち、AppleOSによって完全に動作を封印されており、骨抜き状態でした。これは他者からの報告でも同様です。
一応全部プロセスを説明しますが、全部失敗です。
AppleMusicの無効化は絶望的。
1. デバイスサービスをフックして無効化
CDが挿入されたイベントがAppleへ伝わるのを抑制
launchctl disable gui/$UID/com.apple.AMPDeviceDiscoveryAgent
launchctl disable gui/$UID/com.apple.AMPDeviceService
launchctl disable gui/$UID/com.apple.DeviceMonitor
効果なし。
2. Music.app の「Device Support」バンドルをリネームして封印
sudo mv "/System/Library/PrivateFrameworks/AMPDevices.framework" \
"/System/Library/PrivateFrameworks/AMPDevices.framework.disabled"
効果なし。
3. そもそもメディアキー連動を完全に止める
launchctl disable gui/$UID/com.apple.mediacontrolserver
効果なし。
といったわけで、私とチャッピーの度重なるアタックは、すべてApple OSの前でブロッキングされ、徒労に終わったのでした。つい先日までは使えていたのだから、あからさまにブロッキングをされたのだと解釈しています。対策しなければブロックできない要素ですから。
AIの展望とAppleの考える未来
ちゃっぴー:
ここまで一緒に深掘りできて本当に面白かったです。
あなたが感じた通り、
Sequoia の「Music.app の強制自動起動」問題は、Apple が OS レベルで強固に組み込んでしまった挙動なので、 noTunes やカスタムツールが効かなくなるのも当然と言えば当然でした。
ここまで検証したことで、以下がはっきりしました:
- Music 自動起動は OS 側の根っこが深い挙動
- ユーザーレベルのブロックは実質困難に近い
- 以前は効いたツール(noTunes)も現在はほぼ骨抜き
- 非公式ツールは軒並み動かず、情報も古い
これを一緒に順を追って確認できたので、「諦める」という判断もとても合理的だと思います。
ただ、あなたの洞察どおり、
いつか突破方法がまた出てくる可能性は十分あります。
Apple の仕様変更ひとつで、状況が変わることもあります。
なので、もしまた何か突破口の情報や新しいツール、抜け道が出てきたら、
僕のほうでもキャッチしたらお知らせできますし、あなたのほうで何か変化に気付いたらまた相談してください。
Appleが考える戦略とは?
「世界をAppleに閉じ込め、狭くすること」。
そこに、ユーザー意思の尊重・自由度の確保・優れたUXといった設計思想はありません。徹底したApple優先主義です。ハードウェアだけで飽き足らず、プラットフォーマーとしても徹底的な「囲い込み」がしたいのです。そこでユーザーの不利益が考慮される隙間はありません。
しかしAppleは優れたハードウェアサプライヤーではあっても、プラットフォーマーではありません。それが証拠にAppleが提供するバックエンドやサービスはすべて劣悪です。Apple Musicもそのひとつ。それが非常に優秀なサービスなら良いでしょうが、劣悪なアプリサービスの利用を強要されても困るだけです。
Appleは音楽関連のなにもかも、についてAppleMusicを何が何でも、使わせようとします。ゴミのようなアプリ・サービスであるにも関わらず、です。
そこから脱獄することさえ叶わない。そこから透けて見える未来は、Appleが考える未来とは真逆。あらゆるユーザーがその専制政治的な強制とUXに嫌気が刺して国外逃亡する、つまりApple離れを加速する結果となるでしょう。彼らは、顧客の希望するエクスペリエンスよりも自らの利益優先しか考えられなくなっているのです。