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コンデンサマイクロフォンをご開帳する

もうすぐMX-1000Hも完成します。(?)
出来が良かったら空気録音もしてみたいと思っている。
過日、予算が無いなかでも精一杯良い音で撮ろう、ということで、奮発してペアECMを購入していました。
それがこれ!!

NEEWERのエレクトレット・コンデンサー・マイクロフォン・ペアセット。
 
これ、Amazon界隈をはじめとしてネット上でもそれなりに良いと話題になっていますね~。
すぐに使えるというわけではなくて、お得意の性能検証も交えつつ、準備をしていきたいと思っています。

何度見ても、立派なセットアップです。低価格が信じられない。
私が購入した時点から、早くも3000円くらいは価格が急騰してしまいましたが、それでもハイC/Pなのでは。

型番が無いんですよ。

ただ、マイクロフォンボディ本体にはNW-410と刻印が有ります。一応、これが型番であろうと見なして進めます。ウェブを検索しても、NW-410の情報は引っかかりません。けれども、公式の製品紹介ページは見つけました。

えっ、ドル建てで$100なの? だったら、Amazon JPが一番お買い得じゃん。
残念ながら、ウェブ上にマニュアルは付いてませんでした。紙のマニュアルが付いてきます。そして、なんと日本語版のページもあるのです!(ビックリ)

REWの利用を可能にする

ウチは、Wi-Fi転送のレイテンシの関係で、REWによる疑似無響計測が長らく出来ませんでした。しかしその後、REWの中にレイテンシを解消する設定を見つけた。また、FlexEight導入に伴い、レイテンシがほぼゼロの環境が整いました。

USBマイクロフォンとして利用できる、OmniMic V2, ならびに

このUSBオーディオI/F(超高性能です)を併用することで、我が家でもREWの利用が可能となったんです。
マイクの利用なのに、なぜREWの準備をするのか?REWは系の伝送特性を計測するのに大変便利な機能が各種備わっているため、これを使ってオーディオI/F, 各種マイク, ラウドスピーカーの測定を行って、マイク特性の校正も可能にしていこう、という算段です。

試しに、このオーディオI/Fのループバックテストもしてみました。馬鹿らしくなるくらいにどフラット、一直線で、超低域の下降も @10Hzで-0.2dBくらいだったので、

キャリブレーションファイル不要

と判断しました。

REWとOmniMicを使ってAlphaを測る。

なんでOmniMicで測るかっつーと、これをリファレンスとして、これとの差分を採ることで、NEEWERマイクの特性を丸裸にしようという作戦です。

いつもに比べると、けっこういい加減なマイクセットアップですが

Alpha、FarField。5msなので200Hz止まり。スムージングは1/24th/Oct.です。
相変わらず、バケモンのようにドフラットです。

Alphaの物理特性は、まるで半導体アンプのように上から下まで平坦なので、これがリファレンスとなって、マイクロフォンの校正にも利用できてしまうというわけです。これから、その比較校正の様子をご紹介します。

参考。AlphaのCSDです。いわゆる、Waterfallと呼ばれるものですね。

参考。AlphaのGD(群遅延特性)です。私はこんなに優れたものを見たことがありません。
上から下まで、音波の遅延時間に歩みの遅れや進みがない。
これを称して、「位相特性がずば抜けて良い」と表現します。

今度はNEEWERに付け替えて測定してみる

OmniMicで測ったときと出来るだけ似たようなジオメトリで、今度はNEEWERマイクロフォンで測ってみます。
OmniMicは計測用マイクロフォンだからただでさえ帯域内の特性はほぼほぼフラット。それに加えて、個体ごとの較正テーブルが付属しており、それによって特性補償されるから、完全どフラットです。その完全ドフラットと「差分」を採ると、それがNEEWERマイクの特性になるというわけです。

OmniMic用のマイクホルダーに挿入すると、径が小さくてガバガバ。落ちてしまいそうです。

ですので、付属していた純正のマイクホルダーに差し替えました。
さあ、セットアップが出来たので、早速測って比較してみましょうか!!

どちらもANDROMEDA -Alphaの特性です。
ピンクがOmniMicによるもの、つまり正しい計測結果。グリーンがNW-401です。

うわーっ。かなり違いますねー。こんなに違うのか。
NEEWERは、中高域にコンデンサー膜の速度共振が目立って残ったf特になりました。
コンデンサーマイクは音圧特性はメンブレンの変位量に比例するそうですね。ダイナミックラウドスピーカーは膜の加速度に比例。したがって、スピーカーとは共振極が真逆の傾向になります。ラウドスピーカーは帯域の下限に共振峰が。ECMは帯域の上限あたりに共振峰が出るようです。ラウドスピーカーの低域端と同じで、制動処理にまずさがあればf特上に共振峰が見えてしまいます。

音圧特性が変位量比例ですから、ラウドスピーカーみたいに低域でメンブレンの極端な大変位は必要ありません。代わりに、コンデンサーの電極が間近に設置されているので、大音響のわずかな変位でメンブレンが電極に接触する事故がおきます。所謂ボトミングという奴です。

各マイクカプセルの特性を比較する

あれっ?
そういえば、このマイクセットって、3種類のマイクカプセルが付属しているんじゃ無かったっけか?
と思い出して、パッケージを再確認してみると:

デフォルトでは、ハートマークのマイクカプセルが装着されていた。
調べました。

この3種類があるみたい。
左のハートみたいな記号が:

  UNI : いわゆる単一指向性

中央のダルマみたいな記号が:

  SUPER : スーパーカーディオイド指向性

右の真円記号が:

  OMNI : いわゆる無指向性

ということらしいです。
上記のグラフ比較は、UNIカプセルとの比較だったということですね。
本当にこんなf特なのかなぁ? と思ってマニュアルをひっくり返していたら、ちゃんとペーパーマニュアルに載ってました。

スキャンします

取説における:

UNI
 

SUPER
 

OMNI

なーんだ。こういう特性なんですね。
上のグラフとカタチなんとなく似てません?

ここからはお里自慢です。拙宅のAlphaは、マイクロフォンの裸特性(f特形状)があからさまになってしまう位、ドフラットで特性が良いんです。まさにモノサシに出来ます。超広帯域で超平坦なラウドスピーカー+平坦な事が担保されている較正テーブル付きマイクロフォン。この2つが揃うことにより、他の系のマズさも差分検証が可能となります。

・・・ということで、3カプセルのすべての特性を比較してみました。

あれっ? 期待に反した結果になりました。
最も特性が平坦になるとマニュアルに掲載されていた、OMNI(青)が一番乱れている。

なんか間違ってるんじゃないの?バラツキなんじゃないの?ということで、LR2個測ってみましたが、どちらもピシャリと重なるくらい、同じ特性でした。OMNIは、(音は良いのかも知れないけれど)使えませんね。
 
一方で、グリーンとイエローにほとんど違いが見られません。これも予想外でした。
グリーンが単一指向性。イエローはカーディオです。
おかしいなと思って何度も付け替えて再確認しましたが、これで間違いありません。

結論

マニュアルに載ってる特性カーヴは信頼できません。
今回、私の検証したf特傾向が正しいと思います。
そして、NEEWERのマイクロフォンの裸物理特性があからさまになったのは、このBlogが最初になると思います。

取説に載っているOMNI

実測したOMNI(ブルー)

補償特性を導出する

具体録音に何使おうか?と考えたときに、楽器を録音するわけじゃないんだから、単一指向性は嫌で、マトリクススピーカーを測るなら指向性は広い方が良い。だからといってOMNIは特性が悪い。となると、消去法でSUPER一択となります。

無指向性好きだから、特性が額面どおりだったらOMNI使いたかったなー。

さて。これらの差分を求めたいわけなんですが、測定のアーティファクトがそのまんま反映されて、ギザギザしていて、そのままでは補正カーヴを求めるのに適しません。

そこで、1/3th/OCT.のスムージングを行って、傾向を明らかにしました。
このグリーンとブルーの差分を較正テーブルにすれば良いわけです。
(ブルーはOmniMic V2, グリーンはNEEWER-Super)

双方のFRDをテキストで書き出して、スプシで差分カーヴを求めます。

求まったノッチカーヴがこちら。
グラフ中、低域側は補償しません。低域側の補償量をどうするかは、次稿で決めます。

この補正カーヴにぴたりフィッティング出来るような電子回路の模擬。
具体的に言うと、Fp=7440Hz, Q=2.6, Gain=-7.2dB
のノッチフィルターが適応します。

このフィルターを録音に付与することで、録音された音質は、より現音場での音質に近づくというわけです。
録音された音声にフィルタリングを施すなどの加工行為に心理的アレルギーを催すオーディオファイルが一定量いらっしゃると思うのですが、どちらが妥当な音質になるかは、ちょっと聴いただけで明らかです。

次回、低域側はニアフィールド計測を用いて、補償カーヴを決めたいと思います。このマイク、低域側もおそらく少しだけお辞儀しています。
 
マイクいじりもなかなかに愉しいものですね~。特性が悪かったことも含め、ワクワクしています。

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投稿者

KeroYon

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