OPA604が10個届いたので、Xbass compensatorを修理するため、重い腰を上げて開腹しました。
この子を開腹するのは、おおよそ20年ぶり。
密封構造だから、中はチリひとつ付いていませんでした。

まずは、電源電圧の不正を疑います。
各所の電源電圧を計測。
少なくとも信号系の±15Vの4系統は、電圧がすべて正常。
じゃあ犯人はOpAmpだよね?ということで、OPA604の合計8本を全交換。
故障箇所だけ交換すりゃ良いものですが、経年劣化もあろうということと、ロットやゲインが違うキモチワルさもあって、全部交換しました。
このOP Ampを全部交換することで、不審な点が発覚しました。
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故障しているのはL chですが、そのLeft側の出力端のオフセットが治りません。
Lchから一瞬、凄まじい雑音が出た後、Lchのパワーアンプからの出力が出なくなりました。???
-1.2VくらいのDCが、ずーっと出続けているんです。
ちょっと待って。カップリングCを経ているのに、DCが出力端子に出ているのって、おかしくない?
そう、故障していたのはOP ampではなかったんです。
ここで各所の電圧を測ることで故障箇所が判明。

カップリングCの直前の150Ω端で測ると、オフセットDCは常識的な47mVなんです。
それなのに、カップリングCを経た出力端(Lch OUT)で測ると-1.4Vなのはなぜ。
そんなことって、アリ??? DCカットしてるのに逆にDC電圧増えるって?経験のない現象です。
なんでDCカットした後の電圧が高く、DCカット以前のオフセットのほうが低いのよ。
つまり、故障箇所はカップリングキャパシタだったのです。

出力のカップリングにはEROの10uFと、パラにしたディップマイカが繋がっています。
怪しいのはEROの方。
えっ、フィルムコンデンサって壊れるの??
こんなの経験にありません。
でも、150オーム端からの出力では正常な信号応答を確認しましたから、たぶん問題箇所の特定に間違いありません。
フィルムが融着したんだかなんだか解らないけれど、フィルムコンデンサーが壊れたことで出力端が不安定に。そして最後には、音声信号が出なくなったんです。
こういうオフセットなら、カップリングしなくても良さそうだから、まずはダイレクト出力で症状改善されるかためそうと思います。(たぶんそれで治ります)

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