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中国からハコが届きました〜

何やら嫌な予感がするので、デザインナイフを使いながら丁寧に段ボール箱を開けました。

やっぱり〜(笑)
外箱=内箱です。
この箱にダイレクトに商品が入っていました。
 

型番が知りたいなと言うことで背面を見てみたのですが… 何もない。
MeloDavid audio と言うシールが貼ってあるのみです。
背面は造作の良いバックチャンバーや金属プレート、立派なネオジムのマグネット、と高級機然としています。

それにしても、なんと呼称すればいいのだろう。仕方がない。ウェブ商品ページにあったとおり、MeloDavid CVD95 とでも呼ぶことにしますか。

ご存知の通り、MeloDavidは安価で品質の良い高品位オーディオ向けドライバーで急速にシェアを伸ばしている中華ブランド。欧米ハイエンドブランドもメンブレン等は中国生産品や委託開発が多く、そのメンブレンがなんだったらそのまま横流しされて使われている(笑)
また、直接の同一メンブレンではなくとも生産技術は横流しされ、バンバン安価で同等品が出回ります。アルミ、チタン、特許の切れたセラミックはもちろんのこと、マグネシウム合金、ベリリウム・・・そしてこの度、とうとうダイヤモンドまで出回り始めました。
それで購入してしまったと言うわけです。

相当な安物ですよ。
例えば、今使っているAccutonのセラミックに比べても半額未満。
ですが本当にメンブレンはダイヤモンドらしく、割られた映像は金属的ではなく陶器やガラスの断面に近い。

 

黒色のメンブレン

このCVD95 はブラックダイヤモンドですね。黒色のメンブレンを持っています。
大昔のVictorも黒色ダイヤでしたので、それと同じと言うことですね。
ドライバーを分類するとこんな感じに差があります。

  • Victor 黒色
  • Accuton昔 乳白色
  • Accuton今 黒色
  • SEAS 乳白色
  • MeloDavid 黒色

黒色だと、本当はただのカーボングラファイトなんじゃないの?と疑ってしまいますよね。元素が同じなので、黒色でも妙ではないです。

ダイヤモンドの元素記号は「C」。カーボングラファイトの元素記号は「C」。つまりどちらもカーボンです。ダイヤとカーボンは分子間結合の結晶構造が違うだけなんですね。それだけで決定的な物性の違いを生んでいます。

Diamond & Graphite Crystal-Structure
ダイヤと黒鉛の結晶構造の違い
ダイヤとグラファイトの結晶構造の違い

グラファイトが2次元平面的な結合構造であるのに対し、ダイヤの結晶構造はハニカムが3次元的な結合を採ることにより、極めて強固な分子構造強度を持ちます。

 

 
各種ダイヤモンドの物性

一般に、「ダイヤモンドツイーター」と呼ばれているメンブレンは天然のダイヤモンドではなく、CVD(化学気相成長)という製法で作られた人工的ダイヤモンド薄膜を指します。ただ、その生成工程のわずかな違いで黒色と乳白色の違いが生まれます。

黒色のメンブレン:
マイクロ結晶ダイヤモンド(MCD)製法やナノ結晶(NCD)製法によるCVD膜

乳白色のメンブレン:
単結晶または高品質ポリ結晶製法によるCVD膜

乳白色の方は完全な単結晶(完全透明)には達しないものの、結晶欠陥が少なく光が透過しやすいので乳白色に見える。対して黒色の方は部分的には完全ダイヤモンドではあるが、多結晶で粒界が多いので光を散乱しやすい → 黒っぽく見えると言うことみたいです。

つまり、乳白色の方がより理想的なダイヤモンド物性に近いのだが、製造コストが極めて高く歩留まりも悪いらしいです。マトモに買うと180万円ですもんね。黒色の方は製造コストも比較的安価で済むそうです。だから普及価格で出回り始めたのですね。

音質的な違いとしては、黒色の方がインナーロスが大きくなり、柔らかい音質傾向になる。乳白色は剛性が高く非常にレスポンスの速い音になるのだとか。

型番の”CVD”って製法からそのまま来ているのよね(笑)

 

さあ〜、いよいよ着弾はしたわけなんですが。
肝心の音が出るのはずっと先になりそうです。下手をすれば数年後。

例えば、バックローダーの方々や大型ホーンユーザーの方々だと、裸のトゥイーターを箱の上にポン置きして鳴らし始めたりすることに抵抗の無いご様子なのですが、私はそういうのダメなんですよね。ちゃんとしたバッフルに装着せずに裸で置いたりしたらせっかくの物理特性も線形性もメタメタになるじゃ無いですか。そんなの許せないし、高いトゥイーターを買った意味がゼロです。だから、ちゃんとしたANDROMEDAバッフルが作られるまでは待つのだ。

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投稿者

KeroYon

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