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中国から次々と新しいオモチャが着弾しています。
触っているものから順にご紹介。

まずはディジタル・タコメーターです。中華製。
タコメーターというと自動車のエンジン回転数計を想起すると思うのですが、こちらは電子機器用。オーディオ用。

「回転しているもの」の「回転数を光学的に測るテスター」です。

先日、スマホのジャイロを使ったタコメーターは不正確だよという事をお伝えしました。であれば正確に測れるものが欲しい・・・ということで買ってみました。

次にこれ。

いわゆる「ディジタル・クランプメーター」などと呼ばれる商品です。非接触で電流やラッシュカレントを測れるという代物。これも中華製。お恥ずかしながら、これまで一度もこれを使ったことが無かったのですよね。ちょっとワクワクです。

光学的なタコメーター

大昔のアナログレコードプレーヤー、特にダイレクトドライブ(DD方式)というのはメンテナンス製という視点で本当に良いものだったなと思います。(音質は別として。)

ターンテーブルの外周には所謂「ストロボ」と呼ばれる干渉縞が切られており、それを光学的に読み取って回転数を検知しています。少しでも検知回転数が設定値から狂うと(というか常時回転が狂っているわけなんですが)強制的に正しい回転数に修正するように電力制御するわけです。つまり、フィードバック制御です。アンプで言えば「NFB」と同じものですね。

どんな時も強制的に正しくしてしまうわけですから、そのDDの回転精度はワウフラッター0.03%未満・・・というのが常識でした。これは人間の検知限界を下回っています。サーボ回路が生きている限り、回転数を測る必要さえないわけです。だって、NFBで正しいに決まっているんだから。このように、回転精度の数値スペックだけならDDは理想的でした。

しかし、であればどうしてDDは(DJ用途を別として)ほぼ絶滅したのでしょうか。少なくともハイエンドオーディオ領域でプラッターとモーターが直結するダイレクトドライブのプレーヤーは絶滅しました。これはなぜでしょう?
その理由は私からは明示しませんので、各自で考えてみてください。

上記のようにDDの回転精度は素晴らしいものですが、対してハイエンドの世界で一般的な、ベルトドライブ・アイドラドライブの回転精度はひどいものです。0.05〜0.1%程度が当たり前。少し調整不良だと、0.1%に達してしまうものがざらです。 DDに比べるとかなり悪いですよね。
だから、ベルトやアイドラーのプレーヤーはきちんと精度良く測り、自身で回転数を調整したり、メンテナンスする必要があるのでしょう。そこで、タコメーターを買ったわけです。

ちなみにウチにあるSpacedeckは測ってみると、0.06%内外のワウフラッターだそうです。AIに尋ねるとこんなんでもハイエンド系のなかでは「マシな方」なんだとか?

今回買ったタコメーターは単純な仕掛けでして、回転対称物に目印(テープが付属されてます)をつけておき、それのカウンターで分間回転数を推定するというものです。

そこでちょっとだけ試してみました。

ウチにある電動ドリルドライバーを「回転しっぱなし」にしておき、それに光学センサーを当てている様子。対象物に目印のテープを貼っておかないと、検知はできないようです。(検知用のテープが標準で付属しています)
ちなみにこのドリルは 348.5rpm ですってよ。

これ面白いねー。色々な回転物を測りたくなってしまう。
もちろん本命の使徒はオーディオのアナログプラッターです。


アマゾンにも似たような商品は売っていますよ。
Amazon: デジタル回転計 DT-2234C+ 非接触式レーザー 測定タコメーター

クランプメーター

こちらはまだ本格的には使っていません。
簡単に言ってしまえばこれはテスターですよ。ただ、ちょっと普通のテスターと違うのは、非接触でアンページが測れるところ。

電流を測るのはとても面倒ですよね。例えば私はこれまで低抵抗を挟んでその電位ドロップを測って電流推定していました。危険な上に精度も悪いです。

その点、このクランプメーターは非接触で対象の電流が測れるという優れもの。配慮が要らないので素人にも非常に安全です。定常電流だけでなくラッシュカレントのような過渡的信号も測れるので色々な使徒に使えそう。「クランプメーター」「NCV」で調べれば色々掛かると思いますので調べてみてください。

電流以外の、例えば電位やインピーダンスは通例のテスターで測れるわけだから、電流測定以外での出番はあまり無いかもしれません。しかし、例えばAC信号の周波数 50Hz/60Hz も測れたりするんですよ。これも重宝するかもですね。

ところで、このクランプメーターで電流を測るときの注意ですが、

こうやって測りたいのはオーディオファンの人情ってやつですね。
でも、これは測れないです。往復の信号がどちらも磁界を貫通しているから。

どうしても測りたい場合は、このように信号の片側だけをクランパの内側へ通します。
ま、バラの信号やアンプ内部のワイヤー電流などはこれで計測設計ができますね。フツーの人には「測る/測れる場所がないね」となって、出番がないわけですよ。

オーディオを自作する人、できる人、例えばアンプの設計者などにはこれが重宝するわけです。

こちらもAmazonでほぼ同じもの売っています。
Proster クランプメーター 6000カウント 800A AC/DC電流 AC/DC電圧 NCV

 

投稿者

KeroYon

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