前回、前々回と、NEEWER MX-410の性能検証を続けてまいりました。
途中、OMNI(無指向性)のf特がよろしくないことが判明したため、OMNIの検証はあきらめて、SUPER(超カーディオ)に限定してしまったのですよね。
OMNI(無指向性カプセル)へもう一度焦点を当てる
しかし、その後マイクロフォンセットアップについて勉強しました。
Hi-Fiステレオ録音の基礎知識ははなはだ不勉強なのです。
いわゆるA/B方式、X-Y方式、ORTF方式など、いくつか代表的なマイクセッティングがあります。
その中でも、私が今回採用したかったA/B方式においては、OMNIを使うのがトレンドなんですね?
A/Bで使いたい。そうなってくると、俄然OMNIに焦点があたります。
有名なホールのDECCAツリーなんかもA/Bレイアウト/OMNIだったしね!
ここでいう「OMNI」とはOmniMic V2の事ではなく、NEEWERの無指向性マイクカプセルのことを指しています(笑また、NEEWERから紙で添付されたマニュアルを見る限り:
OMNI

SUPER

UNI

前回、採用しようとして検証していたSUPERは、低域が低下しすぎていて駄目だなという事が分かりましたが、実はメーカー発表グラフでもそんな感じに見えています。一方で、この紙のグラフを信用するかぎり(全然信頼できませんが)OMNIでは低域低下が少ないように見えるのです。そうなってくると、OMNIの高域共振をノッチしつつ、OMNIを使った方が良さそうという判断もあり得ます。
このため、OMNIの再検証をすることにしました。
やることは次の2つです。
1) AlphaのミッドレンジをNearFieldで測ってみる
前回はFarFieldの検証でしたが、今回はAlphaミッドレンジのXoverフィルターを切って、近接場で比較検証をしてみます。中高域におけるニアフィールドは、ラウドスピーカーキャビネットやタイムアラインが録れなくなってしまいますので、ラウドスピーカーの絶対性能検証には適さない測定方法ですが、マイクロフォンの性能コンペアをする場合には有益に使えます。
また、sakudouoyazi01さんからは「無指向性だから周辺からの反射波を拾っているのでは?」という疑念もいただきました。5msだから現状でも反射はリジェクトしているつもりですし、OmniMicV2も無指向性だから、本当に背後反射を拾っているなら同一傾向になるはず。しかしそこで二アフィールドです。近接場であれば時間窓を取らずとも反射波との音圧差が100倍を超え、もう完全に周辺反射の影響を排除できます。
2) OMNI(無指向性)の低域側をMiddleFieldで測ってみる
これはやっていなかったので、低域の降下が本当に少ないのか、やってみます。
これらの結果が有効であれば、A/B方式、OMNIを正式採用し、最初の録音に試用してみようと思います。
Alphaのミッドレンジのセットアップ
拙宅のANDROMEDAは、DSPディジタルXoverを併用した完全マルチアンプシステムです。このため、ダッシュボードを触るだけで、ミッドレンジの高域側Xoverを無効化したり、ミッドレンジ以外のドライバのMUTEも数秒でセットアップできます。


L-ミッドハイの高域側Xoverを無効化します。
セットアップはこれだけ。元に戻すのも容易です。
ミッドレンジを近接場で測って比較する

中高域の計測では滅多に実施しない、ニアフィールドでの計測を行います。
もっと近づけられるとBESTですが、これ以上近づけるとマイクスタンドが揺れてメタルメッシュを傷つけるリスクがあるので、このへんが限界でした。
脱線しますが、近接場はウィンドウが無くても、とーてもキレイな特性が撮れるのですよ。
でもXoverシミュレーションをするためにラウドスピーカーを計測するときには、この計測ジオメトリは駄目です。なぜだか分かりますか?バッフルステップやエッジディフラクションの影響を特性に盛り込めないから、デタラメのXover SIMになってしまうのです。ウーファー/ミッドウーファーの場合も、回折影響はもちろんのこと、バックキャビティでのFsカーヴが本物と違うとXoverが大影響を受けます。ミッドはFsノッチを入れてからでないとXoverがマトモに働かない場合だってあります。
この辺りが自作スピーカーのジレンマなのですよ。ハコが完成して、そのハコに対してドライバを最終的なジオメトリで実装するまで、クロスオーバーの設計は出来ないという事なんです。
私も、(随分昔になりますが)ネットに転がってるFRDを頼りにパーツだけ先に買って、出来上がったらそのパーツは丸々無駄になったという苦い経験があります。
その点、ディジタルXoverは楽なのですよね。箱が出来た後から実測したり線形近似したりしなければいけない点は同じ。だがその後のパーツ組立や微調整が一切要らないのです。Xoverが気に入らなくて微調整をするときの部品入れ替えの手間。失敗も含めたそれらもDIYの楽しさと言えばそれまでだが、ディジタルXoverならコンソール上の調整イッパツです。金銭的コスト、手間、時間、へたすると千倍以上違うんじゃないかな?

リファレンスであるOmniMic(計測用マイク)でも、同じジオメトリで計測します。
中高域の特性を比較してみる
中高域の結論から。

オレンジがOmniMic V2。ムラサキがNEEWERの無指向性。
ああー、やっぱダメか。もしかしたら良く映るのでは?という淡い期待がありましたが、傾向は同じです。OMNI(無指向性カプセル)は、最大+12dBほどの共振ピークを持っていました。SUPERでは+7.2dBだったから、それよりはキツめ。
コイツはやや補償した方が無難でしょうね。
楽器を録る場合ならこれが「味・空気感」でイイんでしょうけど、私はイヤです。(笑
一方、低域はどうなんでしょうか。
OMNIの低域は測っていないので、期待しつつ、SUPERと同様に比較してみましょう。紙の取説カーヴを信用する限り、SUPERの低域落ちが一番デカいのです。
低域をミドルフィールドで比較

再現性はイマイチですが、前回と似たようなジオメトリで最低域~中低域を測って比較しました。
早々に結論、行っちゃいましょう。

水色がOmniMic V2、ピンクがNEEWERの無指向性です。
おおお~!これは。SUPERとぜんぜん違うぞ。
リファレンスに比較して、ほとんど低域が落ちません! 20Hzでもせいぜい-3dB行かないくらいです。
一般的なスピーカーの録音だったら、このママでも十分に使えるし、MX-1000Hのようなワイドレンジスピーカーの録音にも+3dB未満、わずかな補償量で正確な音質で撮れそうです。
低域側はとても特性優秀であることが分かりました。高域側に少し不満が残りますが、補償量を調整して聴き比べし、実用範囲に持っていこうと思います。ということで、OMNI採用決定です!
撮った音を補正すると位相が乱れるじゃないのか等、心理的拒絶感を持たれる方が多いかなと思います。しかし、最小位相系では振幅と位相に因果関係があるのですよね。つまり、振幅特性が歪んだということは位相も比例で歪んでいます。だから振幅を平坦に戻そうとすると、位相も直線に近く戻ろうとします。ただし、グラフィックイコライザーのような乱暴なものはダメですよ。あくまでも線形近似補償でないとね。前稿でお見せしたSUPERカプセルでの補償カーヴのフィッティングなんかは、それに類することをしていたつもりです。

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