
塗装が完了しましたので、最終的なインストールのフェーズに入っていきましょう。
その前に、ハンダに関するいち考察。

実は私は無神論者でして、ハンダなんて何使っても同じだと思ってます。
もっと言うと、ソルダーレスにこだわるのも無意味だと思ってます。(思ってるだけです)
オメーだってSILTECHの銀はんだとか使ってるじゃねーかよ!
っとと、そうですね。でもこんなのね、決して音質がよくなるからではないです。無知だったころに買い込んだソルダーが沢山あまってるだけだったり、見栄だったり、ただのカッコつけです。いや、見栄にさえならないか。無知の証明だものな。
プリアンプやパワーアンプの部品点数をご存知でしょうか。ましてディジタル時代のDACなどの部品点数をご存知でしょうか。そのなか、何千個のハンダを信号が通過するか思いを馳せたことがあるでしょうか。
それらは高級ハンダなどでは勿論なく、ごくごく一般的なディップソルダリングです。
そんななか、たかだか数点をソルダレスにしたり、ハンダの種類にこだわる?意味がない行為だと思っています。
同じ理由で、OFCだのOCCだのも重大な理由は感じていません。PCBはタフピッチだし、電子機器の内部配線は概ねタフピッチだし、インダクタもキャパシタリードもみ~んなタフピッチ。
ケーブルの構造・・・だったら若干の影響は認めるものの、もっと大きなインパクトに目を向けたほうがいいです。私ももちろんOFCをバンバン使ってますよ。でもそれって見た目の問題(つまり見栄)が大きいです。オーディオ専用のケーブルは見た目のよいものが多いですからね。見た目の良さ大切大切~。・・・石が飛んで来そうだからそろそろ止めとくか。
さて今回、Andromedaに使うフックアップワイヤーは、14AWGのOFCです。
14AWG?? ほっそ!!
でもね、ファストンとの接合とか取り回しとか色々考えるとこの辺が扱いやすいのです。太すぎると絶縁スリーブが通らなかったりほつれたりするし。
ところで、マルチウェイスピーカーの中には必ず入っている、クロスオーバーネットワークのインダクタを解くと何mのケーブルになるかご存知でしょうか? 有名なSolenの空芯の12AWGで4mHを買ったとして(めっちゃ高! 今買うと16,000円くらい!)それの銅線長は推定50m以上にも達します。そしてこんなに太い線を使っても、DCRが0.37Ωもある。OFCとかじゃないですよ、ただのエナメルタフピッチ銅線。0.37オームもある50m長のタフピッチ銅がシグナルパスに介在するなか、「引き締まった強力な低音の為には極太の超高級ケーブルをたった3mのスパンで導入せねば!」という考え方? 意味不明です。もし意味があるとしたら、スピーカーのQtcを設計値から少しでもずらしたくないから?解るけど、さしたる意味はない。
今回、DS408の導入で、このクロスオーバーインダクタを完全除去することに成功しました。これは大きいです。「たった50cmのフックアップワイヤーに14AWGは十分過ぎるほど太い」ことになります。インダクタがないですからね。そして、コストカットも凄まじい。インダクタは2ch分で32,000円です。妥協を廃して10AWGを使うと5万円。Alphaのインダクタ代だけで10万円いってしまいそう。Alpha, Beta, Gammaのインダクタ全部合わせると20万円は下らない感じ。それがゼロ円になったのです。
それら考え併せると、フックアップは全部細くてお釣りがくるし、6chのパワーアンプの投資なんて、超リーズナブルに感じられます。インダクタ1個分で、800VAの激重パワートランスと値段が同じじゃないか!!絶対トランスフォーマーに投資したほうがいい!

まずフックアップワイヤを剥いて先端のみ軽くハンダを打っておきます。
単にほつれづらくするためですね。

次に、スピーカーターミナルにインサートしてビスを軽く締め上げておきます。軽くでOK。どうせハンダ打ってしまうので。

銅線をハンダ漬けしちゃいます。
せっかくのソルダーレス・ターミナルにハンダを付けるなんて、なんと勿体ない・・・!?いやー、私個人はケーブル末端が酸化して真っ黒になる方がずっと嫌なのです。ソルダーレスなんて意味なし~。ハンダ漬けバンザーイ。

エンクロージャー本体に保護ハンドルとスピーカーターミナルが装着できました!(皮脂跡が目立つなぁw)
上から、High, Mid, Low。3ch分のごついターミナルは壮観ですね。ターミナルには価格を奢りました。見た目重視と、あとは使い勝手です。最初からネットワーク外付けの構想だったことが、マルチアンプ化にも寄与しました。 
ハンドルはなんのため? 端子保護と、取り回すのにも持ち手があると何かと便利です。ドライバーを取り付けてしまったドスンつるんとしたこのスピーカー、まぢで全く動かせなくなります。そんなときにこのハンドルが活躍します。

ドライバーとの接続には、ファストン端子を使います。
金メッキのファストンは珍しいでしょう? 左からオーディオテクニカ、シャークワイヤー。どちらも絶版だと思いますが、昔買ってデッドストックしておいたもの。最近の金メッキ製品を探すとオヤイデやエーモンには有るみたいです。 
本当は全部オーディオテクニカ(やや大きめ)が良いのですが、数が足りません。困ったな・・・。
純粋な3way (トータルは4way)になるのは、Alphaだけです。AlphaのHighに使うAccutonはターミナルが小さいのじゃないかな? そこで、High端子のみシャークワイヤーの小さめファストンを付け、MidとLowにオーディオテクニカを付けることにしました。スピーカーターミナルのHighはAlpha専用で、それ以外のモデルでは出番が無いことになります。
フックアップワイヤーの先端にファストンを付け終わりました。

本当はここもはんだ付けしたいところですが、ココは「ハンダ上がりが嫌」という理由で、逆にハンダは打たずに置きました。
今回のフックアップワイヤーは、L51cm, M47cm, H42cmです。
フックアップは長めのほうが良いと考えがちですが、長すぎると振動雑音源になることがあるので、長すぎても短すぎてもいけません。バッフル交換の際の作業性をシミュレーションして長さを決めました。
フックアップは終わったので、明日は時間があったら、吸音材をインストールしていきたいと思います!