やっと… サブバッフルのスクリューホールの全てを開け終わりました。(息切れ)


こういう穴です。ネジ穴ともいう。
しゃくに触るので、Andromedaには全部でいくつの穴が有るのか、スプレッドシートを使って穴という穴を集計してみました。Alpha, Beta, Gamma, Xi, Epsilon全部足すといくつになるの?
全部で264穴(絶句) 片chでも132・・・多分私史上最高。
それぞれセンター出しに全神経を集中しての穴あけ・・・棚や机を作るのとはわけが違うのです。正直疲れました。でもあとちょっと。
穴開けが終わったら次はナット打ちです。
ナットは大別して、爪付き(T字)ナットと、鬼目ナットと呼ばれるものがありますが、今回はどちらも使います。
普段は手抜きで爪付きを使うことが多いのですが、どちらかというと鬼目が多めになっています。
爪付きと鬼目には次のようなメリット・デメリットがあります。
【爪付きナット】
メリット
何と言っても使うのがラクです。ビスホールに対してΦ1~1.5程度の大きめの下穴を打っておけば、楽に入ります。
少々穴空け精度が悪くてビスに傾斜が出てしまっても、ビス止めしながら少しこじってしまえば帳尻を合わせることが可能です。
トルクを掛けすぎるなどせず注意して使えば、鬼目のように板(バッフル)を壊してしまうリスクは低めです。
デメリット
ハンマーで打ち込む時に、板(バッフル)を痛めてしまう事があります。このため、手抜きしない場合は深型クランプなどを使って徐々に締め上げるとか、緩衝材を使って徐々に締め上げていくなどの工夫が必要となり、結局ラクではなくなったりします。
また、前面からドライバーをビス止めする際に、取付寸法精度が悪いとビスが上手く噛まず、ナットを裏側へ落としてしまう場合があります。つまり、バッフルとの接合が少し緩いところがあります。
【鬼目ナット】
メリット
板面とツライチにでき、突起ができない所が最大のメリットです。特に今回のように、メインバッフルとサブバッフル間に突起があると干渉してしまうケースなどにおいては一択になります。したがって今回のAndromedaでも利用は多めです。
慎重かつ精度を保ちながら実装した場合は、精度的に最高の状態に持っていきやすいです。爪付きのようなラフさがなく、バッフルとドライバーの一体感・接合性が最高の状態になります。よりマニア向け、かな?
デメリット
板(バッフル)を破壊するリスクが高いという所がデメリットです。
下穴加工(穴径・深さ)が慎重を極めます。下穴が小さすぎるのに無理にねじこむと板(バッフル)が割れて取り返しのつかない破壊につながります。かといって、ガバガバでは爪や溝が効きませんし、深く食い込んで同じくバッフル破壊のリスクが生まれます。
ドライバーをビスで強く締め上げることも厳禁です。強く締めるとナットが板を割りながら進行しますので、最終的にはバッフルにクラックが入ります。MDFのような材質の場合、ストレスを加えると長い時間を掛けてクラックが入ってゆくパターンもあります。
今回使う鬼目は、つば付きとつば無しの2種類があります。
目的があってそうしているのではなく、いい品物が見つからなかったから。それぞれ選択肢が無かっただけ。
つば付きの方が途中で止まるので、前述のバッフルクラックのリスクは少なく安心です。つば付きの鬼目ナットをインサートするには、まずスクリューホールに下穴加工を施します。
繰り返しますが下穴の径はスクリューホールよりも大きめ、必要量より若干広めの方が安心です。
ドリルとトリマを使って、具体的には下図のような加工をします。


つば用のザグリは、ほんのわずかで大丈夫です。
次に、目的のビスにマスキングテープなどを巻いて、少し径を太くします。
ビスホールを通るギリギリの太さがベストです。

テーピングしたビスを下穴から通し、鬼目ナットをねじ込んでゆきます。

きっちり下穴加工をしてあるので、綺麗にツライチにねじ込めました。

このとき、回転抵抗も余りありません。
もしナットを回すレンチがきついと感じたら、ナットザグリの経が足りないということだから、途中でも止めて穴を開け直した方が良いです。面倒でそのまま回してしまえば、その時かあるいは数カ月後か、バッフルが割れます。
そんな面倒なプロセスが本当に必要なのか? これが面倒と感じるようであれば、鬼目は使わない方が無難です。
テーピングしたビスを下穴にインサートしておいた事で、ビスは正確にビス穴のセンターへホールドされ、またナットは正確にビス穴に直交した状態でねじ込まれてゆきます。ここで手抜きをしてしまうと、次のような現象が起きます。
- (ナットが垂直に入っていないから)ドライバーを取り付けようとしたら、ビスがナットに噛まない。
 - 無理やり噛ませて、こじってドライバーに合わせたお陰で、ナット爪周辺が破壊される。
 - ナット爪周辺を破壊すると、ナットが空回りする場合がある。そうなったら全部やり直し。
 

これはM4の鬼目を打っている様子です。このM4には「つば」がありませんが、原則的にやることはつば有りと同じです。
つば無しナットにも「打ち込みタイプ」と「ねじ込みタイプ」の2種がありますが、ねじ込みタイプの方が爪が抵抗となり、侵入してバッフルを壊してしまうリスクが低くなります。よって、私はできるだけねじ込みタイプの方を使います。
同じ理由で、つば有りとつば無しであればつば有りの方がより安心であったりします。

やっと1セット(2枚分)のナット打ちが終わりました。あと3セット・・・頑張るぞー(げふっ)