千石から「とりあえず」のクロスオーバーパーツも届きました。さっそくセットを組み上げて行きたいと思います。
まだ仮部品のところもありますが、とりあえずこれである程度の精度で動くでしょう。



吸音材無しで鳴らしてみたところ、内部共鳴によるピークディップやゴウゴウした音質が気になったので、吸音材はロックウールを多めに詰め込みました。

できました!

早速簡易視聴してみましょう。
もう少しマトモなスピーカースタンドが欲しいなぁ。かといって大掛かりなものだと(常用しないので)我が家の邪魔者になってしまうし。
オリジナルはかなりモコモコした、不鮮明で分解能の低い傾向でしたが、改造を経ても、その基本的な傾向には変化がないようです。トゥイーターを換装したことで大化けを期待したのですが、このスピーカーが元々保っている中低域のこもり、歪っぽい感触・・・がかなり支配的なようすです。実際にも歪が多いんですね。
エンクロージャーが質量の大きなレジン(鈍器系)ということで、ELAC的な高い分解能や音場感を期待したのですが、エンクロージャーだけ剛性を上げてもそこは届かないようです。むしろドライバーの設計的欠点が顕になるようで、透明度の高い音質を求めると肩透かしを食います。
全ドライバーの交換、さらには内容積の決定的不足などの弱点を払拭しない限り、これ以上コスト投入する意義は感じられませんでした。
・・・と、いきなり罵詈雑言からはじまるレビューではありますが、オリジナルのS-X3IIに比べればかなり改善点が見られるのも事実です。
まず、低音は想定どおりでかなり良く出るようになりました。ベースやバスドラムなら実体感を伴ってブンブン鳴ります。ただし、ふるふるした空気感は当然無理。ブーブー、ドスドス、しかしフルフルはスカッと空振りって感じですかね。
ただ、せっかくのこの低音も中低域の分解能不足、倍音の乗りの悪さで台無し。の感が否めません。
音場感は旧メインシステムと比べるべくもなし大敗。TVスピーカースタンドにも負けます。しかし小型であることが幸いしてそれなりの音場感や拡がりならば感じられます。Hi-Fi感はまったく無いですね。
このスピーカーの音質を一言で表現するとすれば、「根暗」。
落ち着いた音質といえばそうなのかもしれないが、無色透明とは違う。音が濁って汚れています。ドブの河の流れのごとし。

S-X3IIの隣に写っている「ヴィヴァーチェ」(記事にはしていません)とは性格が間逆な感じ。
打てば響く、鳴りたくてうずうずしてる、音が震えるように活き活きと飛んでくる「ヴィヴァーチェ」に対し、これは一事が万事控えめ。鳴るのを拒絶している。繊細さ、活き活きとした躍動感がない。整ってはいるが、死んだ音。これはトゥイーターの音量を上げれば改善されるとか、そういう質ではないみたいです。ウーファーへ質量付加する以前からこういう傾向だったので、ウーファーの振動板が重くなりすぎたこととも関係がなさそう。。。
次回は、完成品の測定と、今後の改善方針について触れます。
投資意義が感じられなければ、もうずっとこのままかも?
超低能率でもヴィヴィッドで高分解能なシステムは腐るほどある。低能率は音質の悪さの言い訳にはなりません。