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新しく着弾した、FM専用チューナー。
TRIO KT-8300を聴いていきたいと思います。

思いますって、動くんか?本当に。まずは動作確認からはじめないと、何も始まりません。

これの発売当時にTRIO KT-9900という伝説的な怪物チューナーがあったらしい というのは私でも知っています。中古屋でも凄い高額で取引されていますし、中身はパワーアンプを超えるウルトラ級の大規模回路。さぞや凄い音のチューナーだったのでしょう。値段からして、このKT-8300は、その9900の技術を部分的に継承した中級機・普及機。怪物くんには到底敵わないにしても、その片鱗は聞いてみたい。

天板の汚れと清掃

着弾時から分かっていましたが、このチューナーは天板が、、、汚らしいですね

最初、汚れだろうと思っていたのですが(もちろん汚れていますが)どうも違うみたい。

 

汚れじゃなくて傷っぽい。一部地金が見えている。
これは、天板に浮いてきたサビを前ユーザーだか前々ユーザーだか前々々ユーザーだかが、やすって均したたに違いありません。だからツヤがない。傷だらけ。痛み激しい系。
 

カンタンマイペットで汚れを拭いたら、汚れは落ちてソコソコ綺麗になったので、これでとりあえずok。
再塗装すれば綺麗になるけど、そこまで手を掛けてやるつもりも無し。

フロントパネルもね、・・・一見するととてもミントに見えたんですが。
磨いても取りきれない打痕があるみたいです。汚れだと思っていたものが傷だったり。
グリルは綺麗だけど。

ということで、外観は「並」ですかねぇ。
 

重さはぼちぼちですが、大きさがもの凄いですね。
ちょっとしたパワーアンプ並みの大きさ。大昔のオーディオは凄いなぁ。こんな大きさ、必要だったのかなぁ。必要だったんでしょうね、昔のチューナーには。なにせ筐体内には本当に電波や輻射が飛び交っているだろうから。

ガタイがデカい。だけじゃないんです。動作させていると、ほんのり暖かくなる。なんなら「熱い」。

えーっ。アンプなのですか。なんでチューナーが熱くなるのですか。これは開発エンジニアの熱さですか、もしかして。低出力インピーダンスな出力バッファの話も出てくるし、いっぱい電流流して高性能狙いたいA級動作なアナログ段など、想像されます。現代では考えられない設計なのかも?ですね?
 

通電の儀

外観の清掃メンテが終わったので、ラックに収納。電気を通してみます。
内部写真フェチとしては、ラックに入れる前にバラして写真撮っとけば良かったと、ちと後悔。

通電しました。

んん〜。この灯りがなんとも。
昔のオーディオって、ライティングが魅力的ですねぇ。

フライホイールはどうだろう。
10年前に、初めて本格的なチューナーなるもの(もちろん中古)を購入して、慣性質量で滑らかに推移するダイヤルスケールに、いたく感激したものです。このKT-8300も、もちろんフライホイールを有していて滑りますが、その一番最初のチューナーほどの滑らかさは無さそう。

困ったね、漢ってぇ生き物は、クルクル廻り続けるものに萌えてしまう性癖を生まれ持っているみたいです。
ぜんぶ同じ。

  • 回りつづけて停まらないプラッター
  • 回りつづけて惰性で走れるホイールハブ
  • 回りつづけてシュートアウトしてしまうFMノブ

電磁ブレーキのついているアナログプレーヤーとか触ると、イラっとしますね、余計なことすんなよと。

視聴テスト

通電は無事にできましたが、音が出るかどうか?
早速、簡易・室内FMアンテナを繋いでみました。
これそのものじゃないけど、こんな感じのFM用製品。

昔の室内アンテナと違って、感度も高くけっこう実用になるのです。クルマに付いているワンセグアンテナと似たような構造のものですね。拙宅はTVも光で引き込んでおり、アンテナは建てていないので、今後とも電波ラインを引き込むつもりも性能のよいアンテナを建てる計画もありません。

SignalとTunningのメーターは振れるみたい。この屋内アンテナで、Signalレベルは4.5程度、局によっては5以上。5以上の局で視聴しました。ウチは最近スキームを整理してしまったので、FMを聴くのも大騒ぎです。セレクターなどというものはない。チューナーを聴きたければ、裏側に回ってPHONO=アナログプレーヤーの結線を外し、チューナーに繋ぎかえなければなりません。

面倒くさいけど、音が出ました〜
基本動作、問題ありませんね。(FIXED OUTPUTしか聴いてないけど)ガリもノイズもなし。

  〜♪♪♪♪(しばし視聴)

ちょうど、プーランクのオルガン曲や、NHKホールで録れたバッハのオルガン、ロック、耳馴染みのJPopとか掛かっていたので、そのへんで視聴しました。

フム、フム、なるほど。
綺麗な音が出てきますね〜。Andromedaの4wayマルチで聴いています。
レンジ感も結構ありますね。

本格的な超低域のテストは(そういうソースが流れてないので)全く分かりませんが、少なくとも低音が痩せているとか、低音不足とか、そういうことは感じません。

一聴してすぐ判るのは、音がヌルいな〜ということ。
良く言えば柔らかい音、悪く言えば生温くベールを被った音。
アナログディスクやDLNAで聴けるような、

  •  岩石のようなエネルギー
  •  爆弾の炸裂のような破壊力
  •  広大なステージング
  •  細部まで分解する解像力や鮮烈な切れ味
  •  実存感を感じる楽音のナマナマしさ

は全く感じ無い。というか、5〜6歩は後退します。

それでも、以前使ってたYAMAHA CT-X11よりはだいぶマシです。CT-X11はもっと柔く鈍くノスタルジックな音でした。このへんが、普及機ならではなのかな?

この、ヤワくなる感じは、3ヘッドカセットデッキ(普及機)でも若干感じたことですが、FMでは一層顕著に「なまる」感じがします。柔らかいその分、聞き流しができる。聴いていて邪魔されない、疲れもしない、まさにラジオ、BGM向きな音質だなと思いました。立派なアンテナを建てるとこのへんも改善されるでしょうか。

さて次回(いつだ?)、FMトランスミッタを使って、優秀な録音をFMへ飛ばします。
いやその前にまず、このFMトランスミッターが

  • 自宅でも使えるように改造する
  • 性能がヘボでないか検証する

が先だという気がしていますが。まず、刺さらないDCプラグ(2.1/2.5問題)を何とかしないと。



投稿者

KeroYon

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