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話題の? WiiM Miniを購入してみました。

知らない方の為に説明しておくと、安〜いネットワーク・トランポみたいなものです。
目的は、Amazon Music HDをハイレゾを活かした状態で聴く。

国内でWiiM Proの発売も控えているなか、なんで今更WiiM Miniなの?
理由はずばり価格。セールだったんで、内容からしてほぼタダ同然。
思わずポチっちゃいましたね。

開梱〜。 OOBE。

丁寧なパッケージングですね。緩衝が十分。

同梱物はケーブルまみれ。考え得るケーブルはすべて、フルセットで同梱されています。
もっとも、ケーブル長が足りないなどはありそうで、例えば私は給電用のUSBは全然長さが足りないので、買い足しました。
ケーブルが潤沢の代わり、ACアダプタ、USB電源はナシ。このへんはこだわりのある人=リニア電源など、バリエーションとして潔い判断でしょう。


セットアップは非常に平易でした。アプリのインストラクションに従って操作をすすめると、カンタンにペアリングからWiFi接続、アカウントの接続まで完了しました。

さっそくAmazonに接続してHD、UltraHDなど片っ端から聴いてみました。
もちろん音質は違いが出ました。差があることは判別できるが、だからどちらが上とはカンタンに判断できないレベル。

多少繊細な感じは出ていますし良さは感じますが、だからといって、これまでに決定的に劣るかというと、判断は個々人による感じ。ハイレゾにこだわるのも結構ですが、それ以前に可聴帯域の線形性が決定的に劣っているスピーカーシステムにメスを入れ、そこの線形性を上げる方が音質インパクトが甚大だと断言できます。つまりスピーカーが駄目なのにその上流でなにやったって無駄だと思います。

例えば、120万円のアナログシステムと、5万円のSACDプレーヤーを比べると、SACDの方がハイレゾだしビットパーフェクトだから音質が上か、というと結果は逆。高価なアナログシステムにはボロ負けします。これと同じことがハイレゾでも起きています。ハイレゾだから音質が上だというのは幻想に近いと感じます。

WiiMのアプリで再生するAmazonは面白いですね。

ちゃんとプレーヤー上にサンプルレートが表示されるんです。これは参考になるな。

で、Amazon Music HDでの潜在的問題が浮き彫りになります。

それは、どーでもいーような録音がUltra HDで、決定的な優秀録音にかぎってただのHD (16bit 44.1kHz1など)であるという点。これは本末転倒です。また、Ultra HDと表示されてもせいぜいサンプルレートは96kHzであったりする。48kHzでもUltraHDと表示されるモノがある。これは仕方のない点でもあります。最近の盤ならともかく、レコーディングやマスタリングの段階で192以上でなかったソースも少なくないはず。そんなものを192以上で配信したところで、ハイリサンプルしたものと差はなく、意味はありません。ただの通信帯域の無駄遣い。近年の録音でも「これは」と思った盤はただのHDだったりします。

それで、Ultra HDはHDより、さすがに高音質だった。。。。と思います?
これがぜんぜん違うんです。

ハイレゾの良さは聞き取れつつ。今の所、汚い録音のUltra HDは、素晴らしい録音のHDにまるで歯が立ちません。

つまり、リサンプルや配信時のハイレゾなんかよりどんな録音だったのか、どのように忠実度の高い装置で再生しているのかの方がインパクトファクターが遥かに大きかったです。この感触は初めてSACDプレーヤーを導入したときや、初めてDSDのハイサンプルを聞いた時と同じです。ハイレゾ=音質がよいというのはまやかし。

この領域の進化のスピードは凄まじい。このさき、ディジタルドメインの質を上げれば、私の家でもハイレゾは真価を発揮しはじめるかもしれません。素晴らしいアンプを使うのと同程度の進歩は認められます。でも、「忠実度の高いスピーカーを使うこと」や「質のよい録音であること」はハイレゾであることよりもプライオリティが高い。こちらはどうも揺らぎそうにありません。可聴帯域内の、それもはっきり聴こえるドメインで、振幅特性が暴れてたり位相特性がグジョグジョだったりするスピーカーで聴いていながらにして、「ハイレゾによる応答波形の忠実度」なんて意味があると思います? 耳と環境の悪いレコーディングエンジニアが聴感のみでめためたに脚色した録音で、「ハイレゾによる応答波形の忠実度」なんて意味があると思います? 注力ポイントがずれてるんですよ。意義があるとしたら「味が変わる」以外に何もないです。

色々書いていますが、アプリやルーティングのスキームの出来がよく、なによりユーザビリティーがこれまでより格段に上がること、Apple TVの代替になること、音質も今までにない良さを感じたことから、しばらくこれを音楽再生に常用しようと思っています。

最近、Dafos (Reference Recordings)のアナログ盤とディジタル配信盤の比較試聴もしたのですが、これはアナログ盤の圧勝。同じ土俵に上がれていません。段差激しすぎて耳キーンなるレベルでした。




Amazonではこちら:

投稿者

KeroYon

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